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明日からテストという夜、
ラウールがめちゃくちゃ緊張していて。
大学に行ったことがあるみんなに、
『大学のテストって、どんなの？』と聞いていた。
でも、実際、学校によって違うと思うし、
なんなら、選んだ学部によっても違うだろうし。
みんな、自分の経験は話していたけど、
結局、ラウールの緊張はほぐれなかったみたいだ。
そんなラウールだったけど、
テストが始まってみると、意外と余裕そうで。
通信制だから、テストもオンラインで、
自分の好きな時間に始められるらしくて。
教科書やノートも持ち込みできるし、
テストも、思っていたより簡単だって。
ラウ「めちゃくちゃ気合い入れてたけど、
案外、楽に終わりそう」
目黒「それは、今までラウールが、
ちゃんと勉強してきたからだろ」
コーヒーを飲みながら休憩中のラウールを、
目黒がさりげなく褒めるもんだから。
ラウ「めめー！」
目黒「うわっ、暑いから、くっつくなって」
照れたラウールが目黒にくっついて、
微笑ましい、じゃれ合いが始まった。
さて、問題は阿部ちゃんなんだけど。
この間のテストより科目が多くて、
勉強する量も、日程も増えているのに、
意外と順調そうに過ごしていた。
寝る間を惜しんで勉強したがる阿部ちゃんを、
照が無理やりベッドに入れることはあったけど。
テスト期間中も、何度か学校に行っていたし。
なにより、前は本当に不安そうな顔ばかりしていて、
いつ具合が悪くなるか、俺たちも心配だったのに。
今回は、阿部ちゃんが学校に慣れた部分もあったり、
テスト中も照が一緒にいる安心感もあったりで。
テストが終わるまで、ずっと、
いつもどおりの阿部ちゃんだった。
全部終わった後は、めちゃくちゃ笑顔で。
阿部「この前より良いと思う！」
なんて、みんなに言ってるもんだから。
テストに手ごたえを感じたことのない俺たちは、
ただただ、感心するばかりだった。
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作者名：アクモ | 作成日時：2023年2月1日 20時
