No.7 ページ9
「おい、本郷」
誰かに呼ばれたので振り向くと
顧問の先生が何の表情のないまま私のことを呼んでた
え、ヤバい……怒られる……
『は、はい……』
私は走って顧問の側に行く
「お前……何をしたか分かってるか？お前が特殊な立場に居るというのは分かるし、奴らが今ここにいるのも校長からの話でも聞いてる、だが、今のは違くねぇか？もしあのボールが他の人に当たったらどうすんだ？もうすぐ大会あるのも分かってんだろ！！」
『は、はい……ッ！すみませんでした…！』
「いや、あのな、すみませんじゃなくて、どうすんだよ、他の奴に当たって、怪我をしたら、責任とれんのか？」
『………い、いいえ……』
「教育ってカテゴリに入るのかは知らないが、誰かを導く、人の上に立つ者として言わせてもらう、お前は未熟すぎる」
『…………』
「もしかしたら事故が起きるかもしれないと思わ「あの、すみません」……ん？」
堀川くんがこちらに歩み寄り、私の隣に立つ
「すみません、僕の勝手な行動で部活に支障をきたしてしまって、僕が悪いんです、もしかしたら主さんはあの球を受け止められたかもしれないのに…そういう考えもあるのに僕の勝手な判断で行動してしまいました、……主さんは何も悪くないです。だから……主さんを怒るのではなく、僕の身勝手な行動について叱ってください」
頭を下げて、私を庇うかのような発言
『…確かに堀川くんの考えは一理あるかもしれない、けど私が何も起こらない、きっと大丈夫などの甘い考えがこの事態を引き起こした…堀川くんは悪くないよ、……ごめんね、私がきちんと説明しとけば良かったね、こういう事もバスケ部ではあるんだよ、って…』
私も一緒になって頭を下げる
「………」
顧問はしばらく黙る
「………お前達の考えはよく分かった……本郷、もういい、次からは気をつけろ、いいな」
そう言うと顧問は部長の所に行き、「今日はもう解散、残りの時間は片付けとミーティング」と言って体育館を出ていった
『「ありがとうございました……ッ！！」』
部員いっせいに挨拶をして、各々の準備にとりかかった
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作者名：ルカ | 作成日時：2018年4月3日 23時
