検索窓
今日:18 hit、昨日:19 hit、合計:17,661 hit

拾漆 ページ18

月明かりが優しく縁側を照らしていた。
ぼんやりと炭治郎が来るのを待っていた。

「まだかなぁ、炭治郎。」

あんなに真剣な炭治郎は初めて見た気がする。




そんなことを考えていると………。

鬼だ。

なぜここに…?かなり近い。

私は1番近い部屋に入り、飾ってあった日輪刀を手に取った。



「しぃぃぃぃぃ」



雷の呼吸でいつでも技が出せるよう、準備を整える。そして、ばっ!と縁側まで飛び出し、その勢いで鬼の頸を………。

私はもう一度力強く踏み込み、後ろに回った。

「炭治郎…。どういうこと…?」

危うく、炭治郎の首まで切り落としてしまうところだった。何とか回避できてよかったが、彼は鬼と手をつないでいる。一体全体どういうことなのか、全く理解できずにいた。

何もわからなかったが、とりあえず私はずっと刀を鬼に向けていた。

「A…。本当に、黙っていてすまなかった。
俺は、Aのことがわからなかった。Aはいつも自分の心に嘘をつき、自分を受け入れていないだろう。そんなAが、本当に俺たちのことを認めてくれるか、心配だった。
でも、一緒に過ごしていくうちに分かったんだ。Aのそれは優しさなんだって。
俺はAを信じている。
刀をしまってくれないか?そして俺の話を聞いてほしい。」

炭治郎の祈るような…憐れむような目…。

私は刀をしまった。

「ありがとう、A」









私は、彼を信じたかった。





優しい彼を、強い彼を、





私の大好きな人が、信じた彼を…。

拾捌→←拾陸


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーキャラクター

伊黒小芭内


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:春風の通り道 | 作成日時:2020年3月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。