拾漆 ページ18
月明かりが優しく縁側を照らしていた。
ぼんやりと炭治郎が来るのを待っていた。
「まだかなぁ、炭治郎。」
あんなに真剣な炭治郎は初めて見た気がする。
そんなことを考えていると………。
鬼だ。
なぜここに…?かなり近い。
私は1番近い部屋に入り、飾ってあった日輪刀を手に取った。
「しぃぃぃぃぃ」
雷の呼吸でいつでも技が出せるよう、準備を整える。そして、ばっ!と縁側まで飛び出し、その勢いで鬼の頸を………。
私はもう一度力強く踏み込み、後ろに回った。
「炭治郎…。どういうこと…?」
危うく、炭治郎の首まで切り落としてしまうところだった。何とか回避できてよかったが、彼は鬼と手をつないでいる。一体全体どういうことなのか、全く理解できずにいた。
何もわからなかったが、とりあえず私はずっと刀を鬼に向けていた。
「A…。本当に、黙っていてすまなかった。
俺は、Aのことがわからなかった。Aはいつも自分の心に嘘をつき、自分を受け入れていないだろう。そんなAが、本当に俺たちのことを認めてくれるか、心配だった。
でも、一緒に過ごしていくうちに分かったんだ。Aのそれは優しさなんだって。
俺はAを信じている。
刀をしまってくれないか?そして俺の話を聞いてほしい。」
炭治郎の祈るような…憐れむような目…。
私は刀をしまった。
「ありがとう、A」
私は、彼を信じたかった。
優しい彼を、強い彼を、
私の大好きな人が、信じた彼を…。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラクター
伊黒小芭内
42人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春風の通り道 | 作成日時:2020年3月24日 21時