拾伍 ページ16
「「お疲れ様でした」」
負け続けて、いつのまにか10日も経っていた。
「どうして俺たちは勝てないんだろう…。俺たちとあの子の何が違う…?この差は何だろう…。」
炭治郎は、眉間にしわを寄せ、じっと床を見つめていた。
「本当だよ。こんなに上手くいかないこと、初めてかもしれない…。このまま続けても勝てる気すらしないし…。」
「まず、反射速度が違うよな…。匂いからしても、あの子は…柱の人に近い匂いがするんだ…。」
「あとは、目…かな…。なんか、違う…気がする…。」
「あぁ、俺もそんな気がした。」
2人で、うーん、と考えていると、私たちの服の裾を誰かに引っ張られた。
「わっ!」
「びっくりした!どうした?」
きよちゃんたちだった。
もじもじと、何か言いたそうだ。
「「?」」
「手拭いを…。」
緊張していたのか、不安そうな顔で手拭いを私たちに差し出す。
「ありがとう!助かるよ!優しいねぇ。」
「ほんと!ありがとう!」
何事も上手くいかず、もやもやとした日々を送っていた私たちの心に、癒しを与えてくれたなほちゃんたちの優しさが、嬉しかったし、ありがたかった。
「あの、お2人は全集中の呼吸を四六時中やっておられますか?」
「…ん?」
「…え?」
「朝も昼も夜も、寝ている間もずっと、全集中の呼吸をしてますか?」
私は顔が引きつって、声を出すことができなかった。そのかわりに、炭治郎が“そんなことできるの!?”と、引きつった顔で答えてくれた。
「はい。」
全集中の呼吸は少し使うだけでもかなりきついが、それが四六時中できるのとできないのでは、天地ほど差が出るそうだ。
「柱の皆さんやカナヲさんはすでにできるそうです。頑張ってください!」
なるほど…。あの子の強さの秘訣はそれだったのか!
「ありがとう、やってみるよ!」
「頑張る!ありがとう!」
それから、3人からはキャラメルやらお煎餅やら、差し入れをもらうようになった。どうやら、懐いてくれたらしい。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーキャラクター
伊黒小芭内
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作者名:春風の通り道 | 作成日時:2020年3月24日 21時