夢の呼吸其ノ壱 (ページ7)

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伍話ページ7

最終戦別はあの女の鬼以来大したことは無かった

特に何も無く最終戦別は終わった

強いて言うなら最初に感じた嫌な気配が消えていた事くらい

あの金髪頭は生き残れていたのだろうか

「お帰りなさいませ」

「おめでとうございます。無事で何よりです」

『(やっぱり生き残れたのは数人だけ……)』

耳飾りを付けた少年に……無傷で涼しい顔をした少女……顔に傷のある少年…と……見覚えのある金髪頭

成程。あの金髪頭…実力はあるようね

ずっとブツブツ言ってるけど

「で？俺はこれからどうすりゃいい。刀は？」

「まずは隊服を支給させていただきます。体の寸法を測りその後は階級を刻ませていただきます」

「階級は十段階ございます。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸……現在皆様は一番下の癸でございます」

「刀は？」

「本日中に玉鋼を選んでいただき刀が出来上がるまで十日から15日となります」

「さらに今からは鎹鴉を付けさせていただきます」

パンパン

鎹鴉…五月蝿いのが来なければ良いけれど

「カァー」

「え？鴉？これ……雀じゃね」

「鎹鴉は主に連絡用の鴉でございます」

バシッ

「ギャアッ」

「どうでもいいんだよ鴉なんて！！刀だよ刀！！今すぐ刀をよこせ！！」

鴉を投げるなんて…

『……大丈夫？』

「ウゥ……」

『大丈夫。貴方は何も悪くない。こっちにおいで』

バサバサ

『…………いい子』

ミシッ

あら。骨折っちゃったの

金髪頭ドン引きしてるし……女の子は蝶に夢中だし

「お話は済みましたか？」

こんな時まで何も無かったように振る舞えるなんて流石ね

「ではあちらから刀を作る鋼を選んでくさだいませ」

形はそれぞれだけど……自分の刀になるのだから慎重に選ばなければね

「鬼を滅殺し己の身を守る刀の鋼は……ご自身で選ぶのです」

「多分直ぐﾀﾋにますよ俺は」

……

べしっ

「痛っ！？はえっ！？誰かに叩かれた？？」

夢の呼吸の応用を使って金髪頭を少ししばいてやった