４ 二卵生双子 １ ページ4
「あ、いらっしゃい」
『いらっしゃいませ…あ！ジョンハナ！』
「やっほ」
長髪を後ろでしばって ゆるいＶネックの無地とジーパンのシンプルな格好で店に入ってきた彼。
ユン･ジョンハン。ここの常連さんだ。
『今日もフラペチーノだね？』
「あたり、さすがA
あ、ハンソルくん こんにちは」
「こんにちは」
ハンソルくんとも顔見知り。
ジョンハナはハンソルくんから1つ席を置いてカウンター席に座った。
スングァナは既に道具を取って作ろうとしている。
「何ペチーノ？」
「な 何ペチーノ…」
スングァナの 何ペチーノ にツボったのはハンソルくんだった。
「キャラメルペチーノ」
ツッコむことなく注文をするジョンハナ。
それがシュールすぎて私も吹いてしまった。
「キャラペチキャラペチ〜♪」
フレーズが気に入ったのか何なのか口ずさんじゃって…
スングァナは注文品を作り始めた。
「ぶーちゃん クリーム多めね」
「はいよ」
スングァナを ぶーちゃん と呼ぶのはジョンハナくらい。
そして彼はかなりの甘党だ。
『また女の人と連絡ですか』
フラペチーノを横に スマホの画面とにらめっこしてるジョンハナに話しかけた。
「なにA 嫉妬？」
ジョンハナは頬杖をついて応える。
この 余裕そうな表情…
『やれやれ…』
呆れて私はカップの整理をし始めた。
ジョンハナはその美しい容姿と甘い口説きでたくさんの女の人の腰をくだいてきた いわば遊び人。
不特定多数の女と関係を持ってるだとか何だとか…
「いいかげん1人に絞れっての」
スングァナも作業をしながら言った。
「ん〜、そうね〜」
この返事は …1人に絞る気は皆無だ。
「あ、そう、聞いてよ」
すかさず話題を変えた遊び人。
「弟いるじゃん 俺の」
『ああ えっと、双子の…』
「そうそう それ
明日 留学先から帰ってくるんだって」
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作者名：ぶー | 作成日時：2015年10月27日 20時
