【HUNTER×HUNTER】一筆遊戯【男主】

遊戯7 ページ9

“奇術師に不可能はない”
案外、嘘でもなかったらしい。

現に俺たちは湿地を抜け、大きな扉のある広場にいる。


……奇術師こわっ←



ヒソカがおっさんを置いてくるとか言って
どっかに行ったので、次の試験が始まるまで暇になった。

とりあえず、面白そうなやつがいないかと
ぐるりと周りを見渡す。


『…んあ？あいつ、確か…』

キルア…だったか？
ゴンと一緒にいたやつ。
確か、初見から警戒されてたなぁと思い出す。

ちょっくらからか…いや、“お話”しに行くか。


───どうやっていこうか？

トンｯと地面を蹴る。

───やっぱり登場はあれ、だよなぁ

“標的”、キルア。
相手に気付かれないように気配を消す。

───少しおどかすくらいが

トンｯと着地してキルアの背後をとる。

『丁度いい、よね』


そう呟いた瞬間、バッと距離をとられた。

…あ、驚いてくれてる(っぽい)←
やったね←


『お前、いい反射神経してんのな』

まぁ、もっとも。
俺が遊んでなくてお前が“本当の標的”だったら
確実に仕留めてたんだけど。

ま、成長が楽しみってことで。

「…何か用」

『いや？ちょっとお話したいなって、さ』

丁度暇だからねぇーと付け足す。
初見同様、キルアの警戒は解けない。

…むしろ、増した、か？


「あっそ。でも俺はアンタと話す気、ないから」

そう言って去ろうとするキルア。

あー…やっぱりそうか。
初見から薄々気づいてたけど、コイツ…

ちょっと確かめてみるか。


『まぁ、待てよ？聞きたいことがあっただけだから』

「…聞きたいこと？」

気になったのか足が止まる。


『初見の時もそうだったけど、お前…
俺のこと危険視してるだろ』

「ーｯ！？」

『ばればれだ。初見で警戒。探りを入れる。
こういうのってさ、ハンターとか
そういうのじゃない場合、たいてい───』


────殺し屋とかだと思うんだけど、どう？

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