佐久間くんは他担の子に恋をしてしまったらしい

#12 ページ12

**








しばらくすると、閑静な住宅地に着いた




佐久間「 先に降りてて 」




精算をしている佐久間くんを横目にタクシーを降りる

何が怖いって、オタクの中でもやらかしとかって本人の家とか知っていたりする人が存在するっていうこと


いるかも分からない記者とおたくに佐久間くんとのツーショットを撮られないよう、すぐに家の壁沿いに身を隠す



…………が、







佐久間「… Aちゃん、何やってるの、笑 」




タクシーを降りてきた佐久間くんは私を見て大爆笑


いや佐久間くんが不用心すぎるだけだよ！と心の中で悪態をつくも、
理由を言うのが恥ずかして無言でふてくされる私




佐久間「 ほら、こっちこっち！ 」




それを気にすることもなく住宅地の中を進んでていく佐久間くん











少し歩くと多分佐久間くんの家らしきマンションにたどり着いた


何か……めっちゃ今更だけど、私アイドルの部屋に向かうって普通にやばいよなぁ




「 ……お邪魔しまーす 」




通された部屋は、まぁ想像通りといいますか

アニメグッズが散乱していて
多分 佐久間くんの"嫁"が沢山いる






佐久間「 テキトーに座って！ 」




そう促されて、カーペットに座るけど

まぁ近くにたくさんのお嫁さんがいて落ち着かないことこの上ない





佐久間「 はいどーぞ！ 」


「 そんなお構いなく… 」






出されたものを見ると、お酒






佐久間「 はい、乾杯！ 」






無理矢理、缶を開けさせられて

ほぼ強制的な乾杯




佐久間「 お酒飲んだ方が緊張ほぐれて、話しやすくなるでしょ 」




佐久間くんなりの優しさだったんだと気付いたのは、スト缶3缶目に突入した頃だった









佐久間「 Aちゃん、飲みすぎ 」

「 お酒強い方なんで 」

佐久間「 やっぱり俺のイメージ合ってたじゃん、笑 」





なんて笑い合っていたら自然と聞きたいこともすんなり話せるようになっていて




「 そういえば何で私と繋がろうと思ったんですか？ 」




若干酔った頭で佐久間くんに話しかけていた













佐久間「 一目惚れ 」

「 は？ 」

佐久間「 ちょっとAちゃん、ガラ悪くて怖いんだけど！ 」





いやいや一目惚れとは？









佐久間「 本当にたまったまTikTok見ていたらさ、#SnowManの投稿でAちゃん出てきて。めちゃくちゃ可愛いな〜って思ったら阿部ちゃん担当で超ショックだったけど 」






**

#13→←#11

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す