# ページ7
*
深澤「 俺さ、最近悩みがあんのよ。 」
「 ……一応聞くよ。何？」
深澤「 Aが、俺に構ってくれないこと。 」
何このおじさん、めんどくさい
深澤「 他の奴らばっか相手してて、俺嫉妬しちゃうなー。 」
わざとらしく寂しそうな声をあげながら、だけどその手は確実に私の太ももを摩っていて
「 ふっか待って。ここ、映画館。人いる。 」
深澤「 え？だってAは、羞恥ぷれい好きなんだろ？ 」
「 そんなこと私、いつ言った！？ 」
深澤「 佐久間と舘様のラジオ。目黒とのエピソードまで交えて、意気揚々と話してたよ。 」
あぁ待って、思い出した
そう言えばそんなこともあったわ、しかも結構近々のラジオだったわ
「 いや、だからって、 」
深澤「 人少ないし別に大丈夫だろ？ 」
何度でも言う
こうなった彼は、言うことを聞かない
観念した私は、めんどくさそうにため息をつくも、そのまま彼に身を委ねることにした
というかこいつの目的、映画を見ることじゃなくて
映画館でやることだったのかよ
深澤「 こういうのも、スリルがあっていいだろ？ 」
私の後頭部を掴むと、深いキスをする
手は、太ももの内側を優しく撫でながら
熱く、大人のキスが済むと
彼が顔を離した
深澤「 いい？
これからの行為は、Aが俺に構ってくれないお仕置だから。 」
───
流石に、映画館で最後まですることはせず
途中でトイレに向かってその中でやってしまった
「 ……ふっかって、意外とだるいね。 」
深澤「 え？そう？俺、普通じゃない？ 」
周りに人が通ってないことを確認してから、二人でトイレを出る
何でこんなコソコソしなきゃいけないんだろう
いつも通りホテルとかなら、楽だったのに
深澤「 まぁこれで分かっただろ。
……俺って、嫉妬するとめんどくさいからね？」
グループ活動して早数年
最年長も、意外と子供っぽいところがあることが発覚した一日だった
*
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作者名：FON
| 作成日時：2020年8月8日 11時
