#27 ページ27
*
阿部「 は？……どうして ､ 」
どうして此処で兄貴の名前が出てくるのか
俺の兄貴は数年前に失踪したばかり
どうして ､ 彼女と ？
「 亮平くんのお兄さんと私 ､ 元々高校の同級生なの ｡ 」
ぽつりぽつりと話し始めたA先生
聞くと ､ 彼女と兄貴は高校の同級生でその頃から付き合っていたらしい
しかし ､ 大学生になってからというもの兄貴の ､ 俺達の母親の躾が厳しくなったという
多分その時期は父親が女と蒸発した時期
疑っていたわけじゃないけど ､ 本当に俺の兄貴のようだ
心臓が痛い
それでも ､ A先生と兄貴の交際は順調だったらしい
「 だけどね ､ 就職活動を始める三年生の時に ､ 遂に耐えきれなくなっちゃって……… ｡ 彼は実家を ､ 亮平くん達の家を出てしまったって ｡ 」
丁度あの時期だ
兄さんが消えて ､ そして俺にばかり母親が当たるようになったあの時期
確かに兄さんは ､ だいぶ母さんに追い詰められていた
母さんの怒鳴り声 ､ 野次るような言葉
全部全部 ､ 俺もよく覚えている
阿部「 それで…… ､ 」
「 それで私とお兄さんで同棲を始めたの ｡ ………婚姻届も出した ｡ 」
あぁそうか
『 もう… そんな怖い顔して下の名前で呼ばないでよ ､ 笑 』
阿部『 仕方ないじゃないですか ､ 不本意だけど苗字が一緒なんだから ｡ 』
だから苗字が一緒だったんだ
こんな身近な所にヒントはあった
気が付かなかったのは ､ 俺の頭の悪さのせい
そっかそっか ､ A先生が俺の名前を亮平くんって呼んでくれたのも
俺が不本意に A先生って下の名前で呼んでいたのも
全部 ､ 偶然ではなく必然
出会った時から ､ 俺たちが迎える未来は変わっていなかったんだ
阿部「 兄貴…情緒が安定していかったのかな ｡
だからA先生には ､ 確実に隣にいて欲しいと思ってプロポーズしたのかな ｡ 」
どこか遠くを見つめて
まるで他人後のように
そうしなければ ､ きっと耐えられそうにないから
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星架．(プロフ) - や、もう本当にFON様の作品好きです…佐久間さんの作品あたりから？ずっと読ませていただいてて、世界観に引き込まれるのが本当に凄いなって思います！私もいつかこんな作品を書ける様になれたら…なんて思いますがまだまだです、笑これからも応援しています！！ (2020年7月20日 5時) (
レス) id: 9669b3c911 (このIDを非表示/違反報告)
チャケップ(プロフ) - とても面白かったです！ このような作品を作ってくださりありがとうございます！！ (2020年7月20日 1時) (レス) id: 6f611996d1 (このIDを非表示/違反報告)
∞モンブラン∞(プロフ) - ビッチちゃんから飛んでいろんな作品を読ませて頂いておりますが、本当にどの作品も素敵で惹きつけられる物があるなと思える素敵な作品をありがとうございます！ これからもFONさんの無理の無い範囲で色んな作品を書いていって欲しいなと思います！ (2020年7月19日 23時) (レス) id: 9849a2eec9 (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 苺さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて嬉しいです；＿；無事に完結しました、最後までありがとうございました！ (2020年7月19日 16時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
FON(プロフ) - 神山侑李さん» コメントありがとうございます！無事に完結しました！！最後までありがとうございました！ (2020年7月19日 16時) (レス) id: 916dce426a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FON
| 作成日時：2020年7月11日 13時
