− 淘汰

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確か……、佐久間は空間を操れる能力だと誰かが言っていた気がした

使い魔……最強の力、恐るべし














佐久間「 にゃ？あんたの為じゃないよ。俺が闘うのが好きなだけ〜。 」







またも返り血をびっしょりと浴びた佐久間が、私の方をぐるりと振り返る






















佐久間「 でも助けたんだから、いいよね？ 」









ゆっくりと近付いてまたガブリと首元に噛み付いた



そうだ、、
見返りの報酬を忘れていた、


















「 ぅ、」












血をごくごく飲む音がやけに耳障りに感じ
酷い吐き気を催す





こんな毎回血を抜かれていたら、悪魔に襲われる前に佐久間に殺されてしまう



ただでさえ毎日貧血気味なのに……、そんなに飲まれたら………、






全身の力が抜けて

一瞬にして目の前が真っ暗になってしまえば、もう手遅れ





















佐久間「 ……………は？ちょっと、倒れてんの？！やば。置いていくよ？ 」









佐久間のうんざりしたような怒号が飛ぶけれど、
意識を失った私にはもう聞こえていない













佐久間「 これだから人間は……。 」













ふわりと体が宙に浮いた気がして

そこで私の記憶はぷつりと途切れた
















￣￣￣
￣￣
￣












「 ………ここは、 」










目を覚ますと、そこはベッドだった










大我「 あ、Aちゃんが目を覚めたよ〜！ 」











目の前には第2王子の大我様

誰かに話しかけているご様子














「 私は……、 」











広いベッドは多分私のもの
となれば、きっとここは自室だ



周りには、大我様の他に第3王子の樹様とその使い魔達がいた




私、何してたんだっけ……


……ってそうだ、森で倒れて、それで、



















大我「 佐久間が連れてきてくれたの！ 」


「 ………佐久間が？ 」


樹「 と言っても、門の内側にぽいっと投げ捨てただけなようだったけどな 」













佐久間らしいっちゃ佐久間らしい


それでも城まで運んできてくれたのはありがたいや
今度お礼を言わなきゃ……









北斗様を呼びに行くと言って、大我様とその使い魔が部屋を出ていかれた









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