はっぴービッチは紅一点 (ページ15)

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# 慰めてxxx ページ15

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「ねぇねぇ、今日の夜暇？」

仕事終わり

徐々に人が去っていく楽屋の中で、たまたま残っていたのはただひとり

さっくんだけだった

佐久間「空いているけど……ふふ、また悩み事？」

そうやって心底余裕そうな笑みを浮かべる彼には、きっと私の今の心境なんてお見通しなんだろう

だからこそ、敢えて帰りの支度を遅くしてくれたのかな、……なんて

それは自意識過剰か、

「詮索はしなくていいから、早くさっくんの家行こう。」

さっくんを誘う時

それは決まって、私が精神的に追い詰められた時だった

彼の家まで向かうタクシーの中

私たちは、一言も会話を交わさない

私がぼんやり遠くを見ているのを、彼がただぼーっと眺めているだけ

いつもはうるさいくらい元気なのに、2人きりになると途端に年上ぶって

そして、一丁前にムードを出してくるから本当に調子が狂う

佐久間「何飲む？酒？」

部屋に入って、私がソファでゆったりしている時も

彼はせっせと着ていた服をハンガーにかけたり飲み物を用意してくれたり

勿論、私の分まで全部

「要らない……。

私はさっくんが欲しい、」

そんな大人な君にちょっと腹が立つから、私もお洒落に誘惑するのに

佐久間「あはは、いつも以上に積極的だね？今日はそんなに嫌なことあったの？」

やっぱり君は動じない

そのままお酒片手にソファまで来て、私の隣にゆったりと腰掛けた

「いや、エゴサってするもんじゃないなぁ……って。」

佐久間「あぁ○太とふっかのラジオ？」

「うん……、結構炎上したよね、笑」

さっくんは決して頷かず

だけど本当のことだから否定は出来なかったらしい

ただただ私の背中を擦りながら苦笑いしていた

私が下を向いて黙り込むと、空気は重たくなっていく

沈黙を作らせない時計の秒針

そんな機械音と対象的なのは私の心臓の高鳴り

ふと顔を上げると、さっくんと視線が重なって
そして唇が触れ合った

「だからさ……、さっくん。

全部忘れさせて？」

*