低身長フェチシズム

#36 ページ36

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佐久間「 Aちゃん…… 」










多分、傍から見たらすっごい情けない絵面

殴られそうな俺を助けてくれる女の子

誰がどう考えても男女逆の展開が王道ストーリー
















「 目黒、佐久間先輩に手を出すのはもうやめて。 」









下から見上げる俺は、長くて艶のあるその黒髪に目がいった


……Aちゃんって何でこんなにかっこいいんだろう

男の人をペット扱いしちゃうのも分かる
それくらい今の彼女は凛々しくて頼もしくて、ただただ見とれるくらいに美しかった













目黒「 いきなり、何。 」


「 あんたダサいよ。自分の思い通りにならないからって、自分より弱いものに手を上げるなんて。 」











ダサい、という言葉に余程腹を立てたのか
豪快に舌打ちするとAちゃんに掴まれた手首を勢いよく振り払った目黒




嫌な沈黙が流れる












「 とにかく、もうやめて。佐久間先輩は私の大切な人だから 」









俺のことを目黒から守るようにしてぎゅっと抱きしめてくれるAちゃん

え、もう男のこと大丈夫なの？
俺のこと平気なの？
聞きたいけど、今はそんなこと聞けなくて









目黒「 …でも好きじゃないんだろ？恋愛対象とかじゃないって、 」









少し弱った言い方をする目黒
それに対してバツが悪そうに下を向く彼女









「 ……だけど、それでも大事なの…何かあったら守りたいって思えるほど、大切な人なの。 」













抱きしめてくれる力が強くなった


だけどその腕は少し震えている
多分気付いているのは抱きしめられている俺くらい















目黒「 …っ、意味わかんねぇよ、 」












目黒は吐き捨てるように言うと、音楽室を出ていった












残されたのはAちゃんと俺だけ


















佐久間「 ……Aちゃん、 」









もう大丈夫だよ、
そう言おうと思ったのに














「 佐久間先輩、 」











抱きしめられていた腕はいつの間にか離れていて

その手は、俺の肩に乗っかっている
























「 好きです、 」























俺の唇は彼女に奪われた









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