・ ページ6
⇒
人の良さそうな笑顔で私に親指を立てる彼
樹さんのように切られなくて安心はしたけど、ちょっと優しすぎないか……?
そういえば現実の向井くんもこんな感じで誰にでも優しい印象だった気がする
ニコニコ笑顔のまま彼が取り出したものは………え、スマホ?
「?それって、……」
向井「おん?あぁ、スマホなんやけど……そっかそっか、自分北の国生まれなんか。見たことないやろ?」
ほら、そう言って見せびらかしてくるのはどう見ても私たちの知っているスマートフォン
だけど私が持っているやつよりも格段に小さいし、薄っぺらい
言うならば、近未来感的な感じ
そこでようやく自分がパラレルワールドへ来ていたことを自覚した
そっかこの世界は比較的現代と似てるだけど現代よりももっとハイスペックなのかもしれない
もっと辺りをよく見てみると、車も走っているだけど少しフォルムが違うし何だか軽そう
私が戸惑っている間にも、向井さんは自分のスマホで誰かに通話をし始めた
向井「あ、めめ?俺や俺。何か俺もよう分からへんけどな〜?東の軍が北の国を攻めるらしいねん!それで……えっと、北の国の正室ちゃん?が、止めて欲しいゆーてて……、おんおん……、」
正直、こんな道端であった女の話を信じてくれるとは思ってもみなかったけど……凄く優しい人に出会えて良かった
最初はどこに飛ばしてくれたんだってジェシーさんに苛立ちを感じたけど、今は有難い限りだ
向井「……ほんま!じゃあ任せるで!めめありがとう〜な!」
"めめ"さんとの会話は終わったらしい
電話を切った向井さんは凄く笑顔でこちらを振り返った
向井「俺の部下に優秀な目黒ってやつがおるねんけど、ちょうど東の国に行ってたみたいやから頼んどいたで!」
「ありがとうございます…!」
良かった………これで戦争はなくなる
本当に本当に向井さんには感謝しかない
こんなにもあっさりと戦争が止められるものなのかと、疑問は残るけれど
ひとまず、私のしなくてはいけないことが終わった
あぁ早く北の国に戻りたい
北斗様にお会いしたいのに…
?「西の国に滞在して。」
.
1592人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つむぎ(プロフ) - 全部一気に読みましたが、(名前を伏せて)本に出来そう!って思うくらい面白かったです! (2021年1月11日 22時) (レス) id: 24a1a39c35 (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - 一気に読ませていただきました!面白かったです。 (2020年6月14日 0時) (レス) id: 87b41f44b5 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - とても面白かったです!最後までずっと、楽しませて頂きましたいただきました!ありがとうございました!! (2020年4月8日 8時) (レス) id: 57a5053d23 (このIDを非表示/違反報告)
ユーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずっと楽しんで読んでいたので少し悲しいです。ストーリーの最後の展開が最高でした! (2020年4月7日 18時) (レス) id: 220040772f (このIDを非表示/違反報告)
ナミヲの家のあろさうるす - 完結おめでとうございます!ひたすら裏のお話は少し苦手だったので、飛ばし飛ばし読んでいたのですが、やっぱりお話がとても面白いです!ストーリーが毎回神がかってます!これからも頑張ってくださいね〜 (2020年4月6日 17時) (レス) id: 2e27670cb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:FON | 作成日時:2020年3月18日 14時