『不信感の行く末』 ページ15
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向井「Aちゃん俺に隠してることあるやろ。」
それはお昼時に突然言われたひとこと
「え、突然どうしたんですか…」
向井「んー……領主様の勘?ってやつや、笑」
向井さんは笑っていたけど、実際そんな明るい雰囲気ではなくて
近くにいる目黒さんの冷たい視線もひしひしと感じる
隠し事なんて………頭に浮かぶのは、パラレルワールド
そして先日ラウールさんに言われた全員を集めろという条件
向井「Aちゃんも分かっている通り…俺、何でも信じやすいやん?話してみても損はないと思うんやけど………」
言うとしたら今しかかない
疑われたら、その時はその時だ
「実は、私……」
いずれ話すことになっていたであろうこの事実
もう少し順序を追って…というのもおかしな話だが少しずつ計画的に話した方が信じてもらえやすいとい思ったけれど
突然話して果たして信じてもらえるのだろうか
向井「ぱ、ぱられるわーるど!?」
「はい……それで、」
向井「なんや〜そういうことやったんか!」
予想に反して彼はとても軽いリアクションをとった
向井「言うてくれればそんなん協力したのに!」
誰が赤の他人に、パラレルワールドの話をされて信じるのだろうか
私だったら間違いなく信じないし、正気の沙汰かと疑ってしまう
「…信じてくださるんですか、?」
向井「そんなん当たり前やん!北斗くんの大切なお姫さんやで?信じるに決まっとる!」
目の前の彼は屈託の無い笑顔を私に向けた
東の軍を止めてくださった時もそうだったが、向井さんは典型的な良い人だと思う
「ありがとうございますっ…」
その後何度もお礼を言った
向井さんは気にせんでえぇよと言い、
今度一緒に作戦を練ってくれる約束をしてくださる
人の優しさで涙が出そうになったのは初めてだった
この後 彼は仕事があるとのことで、早々に部屋を出ていかれる
私も後に続いて出ようとしたら、目黒さんに腕を掴まれた
目黒「俺が部屋までお送りいたしますよ。」
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つむぎ(プロフ) - 全部一気に読みましたが、(名前を伏せて)本に出来そう!って思うくらい面白かったです! (2021年1月11日 22時) (レス) id: 24a1a39c35 (このIDを非表示/違反報告)
碧(プロフ) - 一気に読ませていただきました!面白かったです。 (2020年6月14日 0時) (レス) id: 87b41f44b5 (このIDを非表示/違反報告)
菜月(プロフ) - とても面白かったです!最後までずっと、楽しませて頂きましたいただきました!ありがとうございました!! (2020年4月8日 8時) (レス) id: 57a5053d23 (このIDを非表示/違反報告)
ユーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます。ずっと楽しんで読んでいたので少し悲しいです。ストーリーの最後の展開が最高でした! (2020年4月7日 18時) (レス) id: 220040772f (このIDを非表示/違反報告)
ナミヲの家のあろさうるす - 完結おめでとうございます!ひたすら裏のお話は少し苦手だったので、飛ばし飛ばし読んでいたのですが、やっぱりお話がとても面白いです!ストーリーが毎回神がかってます!これからも頑張ってくださいね〜 (2020年4月6日 17時) (レス) id: 2e27670cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FON | 作成日時:2020年3月18日 14時