# ページ15
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流石のAも未成年と関係を持つことは、渋っていたし
普通にいっても太刀打ち出来ないと思ったのだろうか
頭の良いラウールの考えそうなのことだ
それにしても、本当にうちの最年少は怖い
佐久間「 まぁつまり……ライバルは、メンバー全員ってことだよ。 」
少しだけ2人の間に、ギスギスとした嫌な空気が流れる
そんな重たい空気を変えるように、佐久間が1台のスマホを取り出した
ケースから見てわかる、Aのスマホだ
佐久間「 じゃじゃーん！Aのケータイ。 」
渡辺「 盗んだの？ 」
佐久間「 人聞き悪いこと言うなよ〜あいつが忘れてったの。 」
そう言うと慣れた手つきで、そのスマホを開いていく佐久間
人のケータイを勝手に覗くな、という注意が出来るほど俺もできた人間じゃない
好奇心は、愛情
佐久間も相当道徳を習っていないみたいだし、言っても無駄だろうという気持ちが強かった
渡辺「 ……暗証番号分かるの？ 」
佐久間「 予想はついてるけど……あぁやっぱり。 」
『 0625 』
佐久間「 最後の通話は、藤ヶ谷くんだってさ〜。 」
ため息混じりに佐久間が、その証拠の画面を俺に見せつけた
あぁそうか
そういうことか
0625、藤ヶ谷くんの誕生日
そして最後の通話も藤ヶ谷くん
俺の気持ちを察したように、佐久間が空を見上げて笑った
佐久間「 俺らの最大のライバルは、こっちかもね。 」
その笑みには、きっと自嘲も含まれているのだろう
渡辺「 Aと藤ヶ谷くんって何があったの？ 」
佐久間「 俺にもわからないよ〜 」
渡辺「 宮田くんと仲良いじゃん聞いてよ。 」
佐久間「 お前だって千賀くんと仲良いじゃん、聞いてよ。 」
結局は、他人任せ
誰も自分で動こうとしない
その先を知るのが怖いから
きっと俺らには責任が取れないから
佐久間「 まぁ……Aが話してくれるまで待とうよ。 」
遠回りして遠回りして歩いてきたけど、ようやくタクシー乗り場についたらしい
佐久間は1台止まっているタクシーに飛び乗ると、そのまま俺に手を振って帰っしまった
勝手な奴……
だけどそれは俺も一緒なのかもしれないな
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作者名：FON
| 作成日時：2020年7月3日 6時
