# ページ11
*
目黒「 ………歩ける？ 」
「 ん〜？ 」
あぁだめだこいつ
完全に酔っ払ってる
全体重かけてくるAに肩をかして、すぐにタクシーに乗った
向かうのは、俺の家
その間も肩にもたれかかってくる彼女がいつもと違って、幼く可愛く見えて
年上なのに、何だか可愛がりたくなるような酔い方してくれるじゃん
「 ねぇ………暑い、 」
家に着くと、我が物顔でどんどんと部屋へと向かい
リビングで服を脱ぎ出すこの女
何度見てもやっぱり見慣れなくて
目黒「 あんまそういう格好なるなよ、 」
「 え？……なに、興奮してんの？ 」
呂律の回ってない唇で、俺に近付いてくるA
だけどその唇が重なる前に、へたへたとリビングの床へと倒れ込んでしまった
急いで駆け寄ると、聞こえてくるのは微かな寝息
目黒「 ………あ、本当に寝た。 」
ベッドにそっと連れてって、ゆっくりと落とす
今日は俺、ソファで寝ようかな
だけど
寝てる時なら、好きにやってもいいんじゃないか？
そんな悪魔の囁き
生唾をごくりと飲んだら、下半身が少しだけ熱を帯びる
女の身体なんて何回か抱けば飽きると思ってた
なのに、この女だけは全くそんな事がなくて
余計に俺を虜にする魅惑の身体
目黒「 なぁ……今なら何してもいいよな？ 」
──
# A side
「 あったま痛い…………あれ、目黒、？ 」
朝日を浴びて目が覚める
小鳥のさえずりが聞こえる気持ちの良い朝
ズキズキする頭を抑えて
横を見ると、服を着ていない裸のメンバー
……あぁ、またやってしまったようだ
って、デジャブかよ
「 私のケータイは？ 」
目黒「 知らねぇ。 」
そう言うと、少し頬の赤い目黒が早々にベッドを出て行ってしまった
頬が赤かったのは、酒が抜きれてないのか
それとも昨日の夜何かあったの？
「 ……目黒〜ケータイ借りるね。 」
とりあえず目黒のケータイから、インスタのストーリーでもあげようかな
てか私のケータイどこだよ
酒で記憶を飛ばすなんて初めてだ
ほんの少しだけ反省した
*
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作者名：FON
| 作成日時：2020年7月3日 6時
