# 暴かれた真相 ページ13
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# 渡辺 side
佐久間「 何か飲み足りないな〜って。 」
渡辺「 佐久間、今日全然飲んでなかったもんな。 」
これは、例の飲み会の帰り道でのお話
お酒に強くない俺と佐久間だったけど、体調の悪そうなAを見ていたら何だか飲む気になれなくて
飲み会帰りに飲み足りないなんて思うのは、多分初めて
佐久間「 いやAが体調悪そうだったから、何かあったら怖いなぁ〜って、安心して飲めなかっただけ、笑 」
やっぱり、佐久間も同じ気持ちだったらしい
いつも通り潰れたふっかさんや、通常通りに飲む照たちを横目に
何となく佐久間は今の俺の気持ちが分かると思って、帰り道声をかけた
渡辺「 酔い覚ましにちょっと付き合ってよ。 」
佐久間「 いいよ、少し歩こうか。 」
オフの佐久間は、普段と違って落ち着いている
しかもアルコールが入ると、余計に静かになるというちょっと特殊な体質
帰り道
人気の少ない真夜中の街道を2人で歩いた
冷たい風が、火照った体と少しだけ回らない頭を冷静にさせてくれる
渡辺「 あ〜今頃、目黒とAどうなってんだろ。 」
思い出されるのはさっきの出来事
目黒の名前を呟く、Aの声
俺のことは選んでくれなかったんだなぁなんて少しだけ寂しい気持ちもあったけど
それでも、目黒はいつも介抱してくれるしと思ってどうにか自分を落ち着かせた
佐久間「 まぁメンバー全員ライバルだもんね〜 」
感情の籠ってないような、テキトーな返事
佐久間が、いつもみたいに笑った
だけど目は笑っていなくて、少しだけ怖い
時刻は当たり前に日付を跨いでいて
だからこんな時間にも歩いている人は、ほとんど居ない
数人の歩行者もほとんど酔っぱらいだから、俺らって気付くこともなく
平凡な道を、平凡に2人で歩いていった
渡辺「 まさかA、ラウールまで喰うとは思わなかったなぁ。 」
最近の大きな出来事といえば、これ
しかもラウールとはそんなに仲が良いように見えなかったら余計に驚きで
だけど、佐久間はそんな俺を横目で見ると少し面白がって口角を上げ
とんでもないことを言い放った
佐久間「 あぁあれね〜ラウールの策略らしいよ?」
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作者名:FON | 作成日時:2020年7月3日 6時