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《姉弟》最期の会話 ページ11

「破ってしまったとは、どういうことですか?」

姉は泣きそうな顔をしながら話を続けた。


「結局、家出は見つかり翌日には

母に頼み込み弟に会いに行きました。

そして、弟を見たら抑えきれなくて」




『姉ちゃん!久しぶりだねー』

『うん、久しぶり。あの約束、覚えてる?』

『約束?ああ!懐かしい。どうしたの?』

『ごめん。守れない』

『は?』

『私、あなたもお母さんも嫌で仕方ないの!』

『おい!何があったんだよ』

『コラ!なんてこと言うの?』

『お母さんっ!もういい!』


「それから2年以上会いに行かず、

それが最後の会話になってしまいました。」


確かに、可哀想な話ではあるけれど

そんなに後悔することか?

今までの人たちより

軽いというか。


「弟に嫌いと言ってしまったまま。

あの子も私のこと嫌いだったんじゃないかって

思うんです。だから会ってくれないのではと」


それは多分、違う。

けど何も言えない。

なんて言えばいいのか分からない。

俺は、弟と仲直りしてほしいと柄になく

思ってしまった。


「なら、もう一度試してみませんか?

弟くんとの仲直りを。」


話し込んでいたら、いつのまにか

母が立ち上がっていた。

「あらまぁ。こんな時間まですみませんねぇ

おかげでいい経験が出来ました。

ほら、帰るわよ!」

「私、もうちょっとだけ話してから行くから

先帰ってて」


すると、姉は椅子に座った。

同時に母に話しかけられた、

「あの子、喧嘩が最期だったこと後悔してるのかしらね?」

「そう、みたいですよ。

お母様がお話しされている間にお聞きしました。」

「ワタシのこと最低とか言ってました。」

「そんなことありませんよ」

自覚、あるんだ。

確かに俺は聞いていてひどい親だって思ったけど。

「分かってるんですよ。あの子に酷いことしたって

だから謝りたいんだけど、、。上手くいかななくてね」

良かったな。

姉弟の約束、守れそうじゃないか。

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作者名:Lantana x他1人 | 作成日時:2018年8月19日 15時

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