残り僅かな命の中で【あほの坂田】

hope #8 ページ9

その日から私はずっと、空白のような時間を過ごした。

何をしても、何も感じない

何を食べても、何も味がしない。

気がつけば、タイムリミットはあと2週間だった。

「私…もう…死ぬのかなぁ？」

そう涙混じりの笑いを浮かべても、あの人はこない。

きっと私はこのままー…



【坂田side】

偶然…なのか知らんけど。

これも無意識のうちに行ってたのかもしれないけど。

俺はAちゃんの病室の前に、1人佇んでた。

すると突然、後ろから声をかけられた。

「坂田…お前まだー…」

「う、うらさん…！！！そ、そんなわけないわぁwww」

さすがにこの誤魔化し方は自分でも無理があることなんて分かってた。

でも、長い付き合いのうらさんなら、察してそのままスルーしてくれるかなぁ…なんて。

でも

「お前…そんなんでいいのか？」

その言葉に、ついかっとなって

「俺は振られた…ただそれだけやん…！！Aちゃんは俺の事好きじゃなかった。」

…なんで俺、うらさんに八つ当たりしてるんやろなぁ。

「っ…。Aちゃんは…」

そう言って、ずかずかと寄ってくる。

「Aちゃんは…！お前…坂田のことが好きなんだよ！！！」

…。


そんなこと…。


そんなことー…。


「知ってるからこんなに傷ついてるんや！！！」


そう言うと、うらさんは呆れたような表情をして、しすがに目の前から姿を消した。

「分かってる…分かってるけど…」


俺はー…どうすれば正解の答えにたどり着ける…？

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