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hope #11 ページ12

「な、んでここに…!?」

「Aちゃんに会いに来ちゃった」

私に会いにきた…?

顔をあげた先にいたのは、他でもない。

さかたんだった。

「で、でも私!さかたんにひどいことー…」

「言われたなぁ!!!」

「…!?」

「ええから、こっちおいで」

そう言って、さかたんは私の手をとる。

ベッドから立ち、さかたんの手で視界が真っ暗に塞がれる。

「ちょ…さかたん!」

「ちょっとの辛抱だからw」

導かれるままについて行く。

ガラガラガラ…と扉が開くような音がした。

そしてー…

「目、開けてええよ」

そう言って目を開くと

そこに広がっていたのは

大きなクリスマスツリー。

そこには色々な装飾が施されており、とても煌びやかだった。

辺りを見渡すと、造花ではなく、本物の花がたくさん咲いている。

ここは…中庭?

中庭とは思えないほど、辺りは温かな光に包まれて、今にも溶けそうな空間だった。

「き…れい」

「そう言ってくれたんならよかった」

隣には、光に照らされているせいか頬がピンク色に染まったさかたんがいた。

「…でもなんで…。私はあの時…」

「俺のために…やろ?」

「っ…。なんで、それを知って…」

「だって、みんなにからかわれるんよ…!うらさんにも、看護士の人にも!」

うっそ…そんな分かりやすかった…!?

「Aちゃん、優しいから。優しいからこそ、自分がいなくなったらさかたんが〜…とか、さかたんにはもっといい人がいる〜…とか。そういう風に、思ってたんでしょ?」

「…」

「でも、そんな必要ない。」

頬から涙が伝わるのが分かる。

「だって俺、こんなにAちゃんのこと、好きなんだもん」

「っ…!!さか、た…ん…」

「たしかに、失ったときのショックは大きい。けどな?それ以上に、俺はAちゃんが好きで、一緒にいたくて、残りの時間を2人で共有したいんよ…!」

そう言ってくしゃっとさかたんが微笑む。

そう、私には…。

やっぱ、私には

さかたんしかいない。

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うらたんとさかたんが好きで〜すなオ☆タ☆ク☆ - やばい!とにかくやばい!(語彙力) ハマってるわ〜! (2018年12月21日 15時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
鈴明 - この話すごい好きです!!更新すとっぷしてるみたいですけど、気長に待っているので自分のペースで更新してください!待ってますから!(^◇^) (2018年11月27日 21時) (レス) id: 5395c8929d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:@miku♪♪♪USSS | 作成日時:2018年8月14日 11時

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