悪魔と呼ばれた (ページ7)

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7話ページ7

罪悪感を感じながら保健室へ向かった。
授業1時間受けただけでこれか。一日教室で授業を受けられない自分を心から軽蔑する。

貴方「毎日やってるみんなはすごいなぁ。」

独り言を零しながらも保健室の扉を開けた。

リカ「おやA。どうしたんだい？2時間目が始まったばっかりじゃないか。」

貴方「ごめんなさいリカバリーガール。気持ち的になんだかもう限界で。」

リカ「そうかい。まあ、あんたにとっちゃ【生まれて初めての学校生活】だからね。ゆっくり慣れていくといいよ。｣

リカバリーガールの言葉通り、私は学校というものに1度も通ったことがない。
小学校も、中学校も行った覚えは無い。

貴方「授業、出来なかったよ。みんなすごいね。私何一つ理解できなかった。」

リカ「イレイザーに教えて貰ってはいるんだろう？」

貴方「教えてもらうって言っても相澤さんだって仕事があるからまだ小学校の範囲までしか知らないよ。」

割り算でつまずきまくってだいぶ勉強が遅れたのはいつの話だったろうか。今思い出すだけでも劣等感でいっぱいになる。

リカ「そうかい。たしかに今の状態であんたが雄英高校の授業を受けるのは無理があるね。その件については私からイレイザーに話しておくさね。」

貴方「ありがとう。」

リカ「さて、色々感じることがあってここに逃げてきたんだろうけど本当に顔色が悪い。そこのベットが空いているから寝て起きなさい。」

リカバリーガールのお言葉に甘えて私はベットに身を投げた。
少し職員室に行ってくると言ってリカバリーガールは出ていってしまった。

貴方「情けないなぁ。」

みんなが普通にやっていることが出来ないなんて。自分がいかに出来損ないであるかを見せつけられているようでとても苦しくなった。

時計の針だけが保健室に響く。
寝ようにもなんだか眠れなくて私は天井を仰いでいた。

??「失礼します。」

ベットに寝てどれくらいだっただろうか。まだ二時間目の途中か終わりがけ。そんな時に男の子の声が聞こえた。

??「婆さん！婆さん！！ﾁｯ居ねえのかよ。」

少し乱暴な口調に低い声。聞き覚えがあった。
カーテンをそっと開けて私は彼に声をかけた。

貴方「爆豪くん？」

爆豪「あ？ヘラ女？なんでこんなとこいんだよ。」

ヘラ女、とは私のことだろうか。あまりいい気はしないけれど彼はきっとこれが通常運転なのだろう。