検索窓
今日:12 hit、昨日:82 hit、合計:621,596 hit

traveler266 ページ26

『哀ちゃんも見てわかるでしょ?この重さの瓦礫私じゃどうしようもできないし、哀ちゃん1人がなんとかできるものでもない。だから、動けない私の代わりに動ける哀ちゃんが先に出て大人達を呼んできて欲しい。もう哀ちゃんしか頼る人いないから。ここまで来れば止まってるエスカレーターを階段代わりにして下に降りることが出来るはず。時間はもう残されてない。もしかしたらまた爆発があるかもしれない。この建物もいつまで持つかわからない。哀ちゃんだけが頼りなの。私が助かる為にも……お願い。』





首を必死に動かして哀ちゃんと目を合わせる。



私の考えが伝わって欲しいから。



しばらく見つめあった状態で沈黙が流れる。



哀ちゃん多分、心の中で葛藤してるんだと思う。



我ながら酷な選択肢を迫ったもんだ……。



でも、もはやこれしか助かる方法はない。





『哀ちゃん……お願い。』





最後のダメ押し。



真面目な目で言うと、哀ちゃんは意を決したように”ギリッ”と握りこぶしを作ってた。



そしてそのまま”スクッ”と立ち上がる。





灰原「絶対呼んでくるから!!だから、絶対死なないで!!そんなことして見なさい?私、後追いするから!!」





『物騒な事言わないでよ!!それに、後追いダメ、絶対!!』





灰原「だったら何としてでも生きなさい!!Aが生きて帰ってきたのなら後追いなんてする必要ないんだから!!Aは今、私の命も握ってること忘れないでちょうだい!!」





強く言い放つ哀ちゃんに”約束”と言って小指を突き出した。



意味を察してくれた哀ちゃんはそれに自分の小指を絡ませて指切りげんまん。



ひとつ優しく微笑めば哀ちゃんは私に背を向けて走り出した。



こりゃ、死ねないわ。



どんな呪いよりも強力なもん付けられたもんだ。



そんな私の意志とは裏腹に疲労と怪我とその他諸々いろんなことが重なり視界がぼやける。



哀ちゃんの後ろ姿すらぼやけてきた……。



哀ちゃんとの約束守りたいのに……。



私はそこで意識を手放した。





ーコナンsideー

園子「いい?絶対手を離しちゃダメだからね!!」





蘭「コナンくん、哀ちゃんとAさん無事だった?」





今俺達はパニックになった人達にもみくちゃにされながら移動していた。



蘭が俺と歩美の手を、園子が元太と光彦の手を握って何とかはぐれないようにしていた。

traveler267→←traveler265



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (302 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
744人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

癒し系猫 - 作者様!真澄じゃなくて真純ですよ! (2021年3月21日 10時) (レス) id: 5f340e67e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - 273話の自分サイドの上から2行めの全身が前進になってます (2020年6月1日 18時) (レス) id: b64abaedd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 362話の次も362話になってますよ (2018年12月10日 17時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
- んぁぁぁぁ!!更新待ってました!!いろんな人の心配(デレ)で顔ゆるみました。警察学校組と哀ちゃんとキッドが最高過ぎます・・・ (2018年12月9日 21時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やったぁ♪♪ 最新してる。夢主も目を覚ましたし。キットが何故か見舞いにきているし……アンケートはまさかの結末だった (2018年12月9日 21時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆずポン酢 | 作成日時:2018年11月11日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。