【名探偵コナン】夢色traveler2

traveler91 ページ45

降谷｢君が、萩原や松田、伊達にヒロのことを助けてくれたってことでいいんだよな？｣




『Σ！？助けた！？そんな大層なことしてませんよ！！ただ、うちに送られてきたなら、帰るのもうちからなんじゃないかという安直で信憑性の無い根拠を元に、同居していただけです！！』





降谷｢君にとってはそうかもしれないが、事実こいつらはそれがあったから今、ここにいる。｣





『う”っ。それはそうかもしれませんが……。』





降谷｢納得いかないかもしれないが、礼を言わせてくれ。本当にありがとう。｣





彼女に伝わるように、ちゃんと気持ちを込めて頭を下げさせてもらった。



その瞬間、大焦りする彼女。





『やめてください！！そんな、頭を下げられても困るだけです！！せめて、100歩ゆずって頭をあげてください！！』





松田｢必死だな。｣





『ふざけんな。降谷さんと言ったら公安のエリートだろうがよ！！そんな人が、一般人のモブに頭を下げるとか、あっちゃならない案件なんだよ！！わかる！？』





コナン｢Aお姉さんって人によって態度結構変わるよね……。｣





コナン君の言う通り、俺に対する態度と松田、萩原に対する態度がかなり違う。



でも、仕方が無いだろう。



不可抗力とはいえ、彼女はこの2人といる時間が長いのに対して、俺はココ最近知り合ったばかりだ。



むしろ、違って当たり前なのだ。





降谷｢今は降谷零としてだが、公安の人間としてではなく、こいつらの1人の親友として、心からの感謝だ。シンプルに受け取ってくれないか？君にとっては大したことないかもしれないが、俺にとってはこれ以上ない奇跡のようなものなんだ。1度大切な親友全員を失って絶望した俺からしたら、こいつらが全員生きていたと知って、会うことが出来て、触れることが出来て……本当なら感謝だけじゃ足りないんだ。｣





なんとも言えないこの感情。



感謝だけじゃ足りないのだが、他に表現のしょうがないからこうすることで留まっているだけだ。

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