【名探偵コナン】夢色traveler7

今日からお前は安眠枕だ！！【優奈:フリー】2 ページ29

え？これあと、15分続くの？


とりあえず、泣いていいかな？


それにしてもジン、コーヒーを飲みに来たんじゃないなら、何しにここに来たんだろう……。


ここ警視庁近くのお店だよ？


用もないのに来て大丈夫なわけ？


チラッとジンを盗み見したが、本人は微動だにせず壁に寄りかかって口を閉じている。


ついでに目も閉じているようだ。


あー……悪いことしてる人って分かるんだけどなぁ……如何せん顔がいい……。


抗える訳が無いよねぇ〜。


気づかない事をいい事にイケメンを眺めながら仕事をしていたら割と15分なんてあっという間だった。


ジン以降お客さんは来なかったから後は着替えれば直ぐに帰れるな。





『ジンさん、仕事終わりましたけど。』





そう声をかけると、閉じていた目をゆっくり開けて、壁から離れる。





ジン｢だったらとっとと荷物持ってこい。帰るぞ。｣





『え？』





ジン｢2度も言わせるんじゃねぇ。帰るから支度してこいって言ってんだ。それともなんだ？てめぇは荷物も持たず、そのエプロン着たまま帰るのか？｣





『そんなわけないじゃないですか！！』





ジン｢だったらさっさと動け。｣





『なんなんですかもう！！分かりました！！分かりましたよ！！今すぐ支度してきます！！』





ジン言葉少なすぎる！！


もうちょっと説明してくれてもいいんじゃないかな！？


抗えない私は言われた通りいそいそと準備を済ませた。





『よし。戸締りOK。』





着替えを済ませ看板をCLOSEにしてカーテンを締めて鍵を閉めたら本日の仕事終了！！


外にはジンの愛車黒のポルシェが止まっていた。


個人的にあの車、誘拐された記憶しかない……。





ジン｢何ボーッとしてんだ。乗れ。｣





助手席を開けてスタンバイしてるジンに思わず見惚れてしまった。


ここまで来たら断ることも出来ないので、大人しく乗り込む。


あー……これ絶対警察学校組及びコナンくんなんかに怒られるやつぅ〜！！


ジンが車に乗り込みバイト先を後にする。


特に会話はない。


高速で過ぎていく外の景色を眺めていた。


そこで、ふと気づいた。





『あの……ジンさん？一体どこに向かっているのでしょうか？』





ジン｢…………。｣





恐る恐る聞いたのだが、返答が帰ってこない。


一つだけ言えるのは、私の家に向かう道じゃないってこと。


あれ？これも拉致同様なのでは？

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