traveler290 ページ2
だからって、完治するまでの3ヶ月間、毎日3食全部インスタントって言うのは”流石にヤバイ”と馬鹿な私でも分かる。
”しくった……”と思った矢先の零さん出張キッチン。
神からの恵みとしか思えない!!
有難くて仕方なかったわ!!
片手しか使えない私が手伝っても大した戦力に慣れないことを思い出して、キッチンは完全に零さんに任せることにした。
『景光さんは零さんの手伝いとかしないの?』
諸伏「あー、駄目駄目。ゼロってあぁいうのこだわるから俺が横から余計なことすると怒られる上に追い出されるだけだから、ここは大人しく出来上がるのを待つ方が賢い。」
『あー……ぽいわ。』
景光さんと一緒にソファーに腰掛ける。
諸伏「抜糸は済んだんでしょ?あとは骨折だけか。」
『1番厄介なのが残った……まぁ、仕方ないちゃあ仕方ない。』
景光さんは一つ息をつくとさっきみたいにまた頭を撫でてきた。
諸伏「後遺症とか何も残らなくて良かったよ。おかえり、A。」
『心配かけて、ごめんなさい。ただいま景光さん。』
そう答えると突然撫でていた手が止まった景光さん。
もちろん私は訳が分からず”キョトン”としてしまった。
意識を浮上させてもらおうともう一度”景光さん?”と呼べば私が思ってた返答とは全く異なった答えが返ってきた。
しかもそれは私に向けてでは無く、キッチンでご飯を作ってくれている零さんにだった。
諸伏「ゼロ……ヤヴァイ。Aが素直で普通に可愛い。」
ちゃんと”ゼロ”って名指ししたにもかかわらず、当のご本人は料理に夢中で全く聞いちゃいなかった。
つまり、景光さんは零さんにフルシカトされたのだ。
『全くもって聞こえてないね。』
諸伏「忘れてた……ゼロってそういう所があった……。」
そう言いながら額に手を添える景光さん。
いや、可愛いか?
29で、世間一般的にはおっさんに部類されるこの男性、ここまで可愛いとは思わなかったよ!!
私と景光さんは零さんお手製のご飯ができるまでたわいのない話をして時間を過ごした。
『…………あの、零さん……これ、作りすぎでは?』
降谷「大人3人ならこれくらいだろ?」
机の上にずらりと並べられた様々な和のおかず達。
あまりの品数の多さに、つい口から零れてしまったワードだったが、よくよく見ると品数は多いものの一つ一つのおかずの量は必要最低限。
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瑠羅 - 瞳の中の暗殺者(蘭ちゃんお助けver)とても面白かったです~♪暗殺者シリーズが終わったら他の劇場版編も見てみたいです~♪ (2019年8月23日 16時) (レス) id: 83c69f8b3c (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - ゆずポン酢さん» 出来れば、両方読んで見たいです。蘭ちゃん側になって、記憶喪失になる方とコナン君目線の両方を読んで見たいです (2019年6月24日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン酢(プロフ) - こめこっぱんまんさん» ありがとうございます!!長々と続いている作品を最初からなんて嬉しい限りです!!これからも愛読していただけるように頑張ります!! (2019年6月23日 22時) (レス) id: c248c20236 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずポン酢(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お返事ありがとうございます。では、私が書きやすい方にしてもいいですか? (2019年6月23日 22時) (レス) id: c248c20236 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - ゆずポン酢さん» そうですね……蘭ちゃん側も良いし、守り隊目線も読んで見たいです。 (2019年6月23日 14時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずポン酢 | 作成日時:2018年12月29日 23時