【名探偵コナン】夏色traveler

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研二さんがうちにトリップしてきてからしばらくたった。



相変わらず帰る方法は分からないし、気配もない。



研二さんはそんな状況にイライラする訳でもなく、落ち込んでる様子もない。



それはそれで少し心配なのだが…。



最近は家周辺のことを覚えられたようで、夕食当番の日に買い物にも出かけているらしい。



部屋に籠りっきりにならなくて良かった。



スペアキーも大活躍のようだ。



それと、心配していた身バレの件だが、全く心配はいらなかったようで、“顔を隠さなくてもバレることは無かった“と本人が言っていた。



最初その話を聞いた時は“自ら危険な行為するとか、何考えてるの！！“ってなったけど、どうやら本当にビックリするくらいバレないらしい。



これは、本人には言えなんだけど……もしかしたら“名探偵コナン“の中では全く出番がないと言っ



ても過言じゃないチョイ役だったのでは？と思った。



でも、身バレの件はかなり大きな問題だったので、バレないならバレないで、コチラとしては好都合だ。



と、まぁこんな風に研二さんも私も生活にかなり慣れた頃に1つ事件が起きた。





『ない…ない…もしかして…カバンに入れ損ねた？』






朝、出勤してきた私はデスクで1人テンパっていた。






同僚｢A？顔真っ青だけど、どうかした？｣






私と同い年で同僚の1人が声をかけてきた。



ここの会社に入ってすぐに仲良くなった女の子、元気で明るくて面倒見がいいお姉さん気質の子。



まだ、新社会人なのに仕事が出来る期待の新生ちゃん！！



因みに彼氏募集中だそうです！！





『あ…えっと…』





同僚｢私に出来ることがあったら手伝うから、ちゃんと言いなさい。｣





『……どうやら、自宅に今日使う会議の資料を忘れてきてしまったようだ…。』





同僚｢え？それって午後いちにあるやつ？｣





『…うっす。』





同僚｢それ、まずい状況じゃない？流石にそれは私でもどうしようも出来ないしな……Aってここから自宅って近かったっけ？｣





『うん。1駅。』





同僚｢じゃあ、昼休みが一世一隅のチャンスだよ！！そこで取りに1回帰りな。とにかく絶対間に合わせること！！｣





『お･おう！！』





これは大変なことになった……。



そもそも、会議の資料がはいった封筒、何処に置いといたっけな…。

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