王子は意外とそばにいる（緑）２ (ページ23)

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あ、そうだ。

『私の荷物の紙袋のなか、この前話したスコーン入ってます、よかったら朝食べてください』

「買ってきてくれたん？」

『甘かったら食べなくていいから、私食べる･･･』

「ありがとな。朝いただくね」

『うん、、』

「・・眠い？」

『うぅん、』

否定してみたけど
今日は１日落ち着かなかったし
二度と合えないかもくらいに思ってての
この状況だから

『・・・』

「眠そうやん」

寝ていいよって手先の裏でほほを優しく撫でてくれて

寄り添ってるからあったかくて

あぁ、服、まだ着れてないのに、、

『･ん･･･』

「おやすみ、A」

おやすみの言葉にほっとして
大倉さんのあったかさにひっついて、

ストンと寝ちゃったみたい

スコーン美味しかったで。
残りはAのね。
冷蔵庫のもん、適当に食べたり飲んだりしてええから。

昼に戻るな。

テーブルにそんなメモが。

『毎回朝会えてない･･･』

ひとりごとつぶやいて、

スコーンに手をのばす。

いつか一緒に行けたらいいな、、
無理かな、、ふふふ。

でも、いいや。

幸せな朝が来た。