王子は意外とそばにいる（緑）２ (ページ16)

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しばらくして焼き上がったアップルパイと、コーヒーを運んできた鈴木さん。

「いつでも貸し切りにしてあげるから。外出たくなったらここ使っていいよ。」

えー･･･バレてる･･･

「ありがとうございます鈴木さん！
村上くんがめちゃめちゃコレ落しにくるんでよろしくお願いしますわ！」

お金のマークを指で作りながら笑顔でそんなこと言う。
しかもお金おとすの村上さんて。

『ほんとにすみません、、』

「んやんや！
香奈は娘みたいなもんだしな、
その友達のためならおじい頑張れるってことよ。」

「村上くん、香奈ちゃんと結婚するてなったら鈴木さんにも挨拶せなあかんな～」なんて笑う大倉さん。

『なんだかもう夫婦感ありますもんね、あのふたり。』

でも今ちょっと問題おきてるんだった。。
大丈夫かな、香奈ちゃん･･･

「じゃあ、ごゆっくり。」

2人に戻ったフロア。
アップルパイの甘い香りが立っている。

アップルパイを食べる大倉さん、かわいい。
あまーいでもうまーいって言ってコーヒー飲んじゃう。
私の前で無理しないのは嬉しいけど、なんだか複雑、、。
忘れないどこ。家にはブラックコーヒー常備、だね。

「今日香奈ちゃんとの約束やったん？
なんかごめんな、急に予定替えてもろて。。」

『いえ、香奈ちゃんもなんか村上さんと話したいことあったみたいで･･
大倉さんから連絡きたって言ったら行けって強めに言われました。笑』

詳しくはわからないけど、
ちゃんと誤解とけてるといいな。