王子は意外とそばにいる（緑）２ (ページ1)

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初めて会った日に嫌なことはしたくないって断言しときながら、
情けな。ほんまくだらん、俺。

信ちゃんが香奈ちゃん経由でAちゃんが具合い悪かった理由教えてくれた。

なんかもう、救いようがないやん。

仕事はきっちり終わらせて、ぼんやりと家に帰る。

靴脱いで
リュックおろして
パンツのポケットから携帯取り出して
玄関に立ちすくんだまま、Aちゃんとのやりとりのページひらく。

ジャーマンポテトの画像で止まってる。

そやねん。
何にも進んでない。
俺の気持ちばっか暴走して
Aちゃん置いてけぼりやねん。

「A、、、」

電話、かけようか、
でも電話じゃ顔が見れん。
リョウのことも思い出すかもしれんし、それは回避したい。。

直接会って話したいけど
会ってくれない気がするし
そんな話どこでするねん

俺ん家？Aちゃん家？

無理やろ、こんな状況で。

改めて考えてみると、本当に選択肢が狭い。
もし両思いになれたとしても、Aちゃん守るにはこんな選択肢の狭さと範囲の狭さを我慢してもらわなアカンのか。
普通の恋愛したいって言ってたな。
そんな状況は普通の恋愛って言えんやろ。

何も考えんと遊んできた罰かな。