CALL MY NAME（黄） (ページ26)

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逃げたいページ26

「話せるなら聞くし、言いたくないんやったらそれでもええよ。」

迎えに来てくれたヤスと一緒に、家に帰った。

はじめてヤスが部屋に入った。

泣きたくなかったのに
あんな場面見ただけでこの有様なんて

気持ちは動いてるのに、どうしてこんな苦しいの？

『泣きたくないのにっ…』

「俺やって泣かせたないよ。ましてや他のやつの涙なんてな。」

言わなくてもバレちゃうのも、なんだか悔しい

『うぅっ……』

　

そこへ、亮からの着信が。

鳴り続けて、でも取らなくて、
２人で画面を見つめてた

諦めたように止まって、メッセージが表示される

《彼女やないから。バイト先の人やから》

一瞬理解できなくて
こんな短いメッセージを何回も読み直した
彼女じゃないって書いてある

心臓が壊れそう

ヤスが私のスマホを裏返して、腕を引かれた。

「もう手遅れ」

「もうAは俺の。」

「好きやA。俺と付き合って。」

『····もう苦しいのやだ』

『一人の家に帰ってくることも』

『モヤモヤするのも』

『もう、やだよ・・・・』

「モヤモヤさせんよ」

「寂しくさせない」

「側にいるから」

抱きしめられながら、甘い言葉に包まれてしまった

この腕の中にいたらもう苦しくないんだ

『ヤス、、』

「好きやで、A」

キスされて、それを振りほどかない自分

押し倒されて、流されながら

亮と違う抱き方

そんなことを考えてしまった