そろそろ弟離れしろ！【糸師兄弟】

・ ページ32

―――――――――――――――




「行ってくる。じゃあな」



そう言って凛はドアに向かって歩き出した。
軽く手を振って凛の健闘を祈ったところで、会場にいた全員は進んで行った。

あれ、凪先輩と玲王先輩居るんだけど。



「あとはお前ら2人だけだぞ」



あ、俺すみっこで陰キャしてたから気づかれてない！！

いい事なのか悪い事なのか…。考えてるといつの間にか先輩2人も居なくなっていた。


俺はあの手紙を貰っていないので、バレないうちに帰ろうとした。



「おい、糸師炉泉。来い」



メガネの人に引き止められた。まて、貴方は誰ですか？
なんで名前知ってんの…。招待されてないんだけど

怖…。と思いながら、来いと言われたので眼鏡の人の所に行った。



「このノート、お前のだろ」



こ、これは…！俺のノート君！？



「そうです！ありがとうございます！！」



受け取ろうとすると、ノートを遠ざけられた。
え、俺のノート君……



「お前の分析力は中々のものだった。そこでだ。」


「ここのマネージャーとして働け。断ったらこのノートは返さない。もちろん給料は出る。どうだ？」


「俺高校生なんで無理っす」


「他のやつも高校生だけど？」


「断るという選択肢は？」


「ない」



暴君眼鏡野郎って呼ぼうかな。
人のノート勝手に見やがって！！！許せねぇ！！



「まぁいいっすよ。やりますよ」



好奇心と暴君眼鏡野郎の圧に負けた炉泉です。どうも。
マネージャーって何すんだろって思ってたら眼鏡が可愛らしい女性を連れてきた。



「初めまして炉泉くん。私は君と一緒に仕事をする帝襟アンリです。よろしくね」


「はい！よろしくお願いします！」



良かった。クソ眼鏡よりも全然いい人だ。可愛いし。
仕事内容は大抵雑用らしい。それ俺じゃなくても良くないか？



なんて舐めてた俺が馬鹿でした。
死ぬほど大変。過労死すんじゃねぇかってくらい大変。

絵心さんの無茶ぶりに答えたり、ドリンク作ったり、大量の洋服洗濯したり。

そんな環境下でアンリちゃんとはめちゃくちゃ仲良くなりました。マジでダチ。マブダチ。



―――――――――――――――

・→←青い監獄

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す