そろそろ弟離れしろ！【糸師兄弟】

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「というかなんで凪は下の名前で呼び捨てしてんのに俺の事は苗字に先輩なんだよ？」


「いや、御影先輩は先輩なので…」




誠士郎は同い年だから…、と言おうとした所で俺は思った。
あれ、誠士郎の年齢聞いた事なくないか…？

確かに同じ学年で誠士郎の事見た事ないし、1年で御影先輩と関わるのは相当難しいはずだ。




「はぁ？じゃあ凪も先輩だろ」



「…………マジか」




《悲報》俺、先輩に無礼を働く。

最悪だ。終わった。先輩の事呼び捨てってヤバイよな。というかなんで教えてくれなかったんだよ！？




「す、すみませんでした…。な、凪ｾﾝﾊﾟｲ？」


「ぎこちなすぎ。別にそのままでいいでしょ」




ダメなの？と首を傾げてきた誠士郎。顔がいい。
べ、べ、別に先輩が言うならいいよね？




「じゃあ俺の事も玲王って呼べよ」


「恐れ多すぎるんでお断りします…」


「は？」


「喜んで呼ばせていただきますね！！」




御曹司のは？って怖いね。顔と声の圧凄かった。いきなりニコニコになるのも怖い。

でもその後どうにかして先輩呼びを定着させた。
俺二人の扱いのプロかも！！！！


そんなこんなで三者面談(？)も終わり、今日から凪先輩が部活に参加する事になった。



そして、凪先輩のシュートを初めて見た。

玲王先輩からのパスを受け、綺麗にゴールに吸い込まれていくボール。




「ほ、ほんとにサッカーやってないの？」


「うん。こんなめんどくさい事やらないよ」




ほー、すっげぇや…。
これこそが天才なのか。俺の実際のサッカーの才能は1ミリも無いので、少し羨ましく思った。



そこからも凪先輩(誠士郎先輩は長くて辞めた)は玲王先輩に連れられて、なんだかんだでしっかり練習に参加していた。

毎回「炉泉〜疲れた〜」って言って俺によりかかって来るのはやめて欲しい。シンプルに自分の図体のデカさ考えてくれ。



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