・(凛side) ページ17
凛目線
―――――――――――
「堕ちるなら、どこまででも一緒に堕ちてやるから。だって俺たち、双子だろ？」
その言葉を思い出し、思わず口角が上がった。
俺は兄貴に捨てられた。
絶望の中、クソ兄貴に復讐すると決めてからふと思った。
炉泉が家に居なかった。
もしかしたら炉泉は、俺を捨ててあのクソ兄貴を取ったのかもしれない。
そんな考えが頭をよぎった時、リビングから炉泉の声が聞こえてきた。
きっと今帰ってきたのだろう。
どうしよう、炉泉にだけは捨てられたくない、嫌だ嫌だ嫌だ！！
「凛、入るぞ？」
それからの記憶はない。意識がハッキリとしたのは、炉泉に名前を呼ばれた時だった。
俺は、炉泉の首を絞めていた。
「ぇ、ぁ、お、おれ、」
やってしまった。これを機に嫌われたらどうしよう、捨てられたり距離を取られたりしたら……
あぁ、このまま殺して、俺も後を追えばよかった。
そうすれば炉泉が最後に見たのは俺で、誰にも盗られずに終わって、良かったのかもしれない。
苦しそうに咳き込む炉泉をボーッと見ながらそう思った
でも、しばらくして落ち着いてから炉泉が発した言葉は、予想とは大きく逸れたものだった。
「俺が凛の事捨てるわけないだろ」
「堕ちるなら、どこまででも一緒に堕ちてやるから。だって俺たち、双子だろ？」
その時俺は気づいた。
炉泉の1番は俺で、俺の1番も炉泉。クソ兄貴の入る隙なんて、元々無かったんだ。
炉泉は俺を1番に思ってくれている。
その事がどれだけ俺にとって嬉しかったか
きっと炉泉は気づいていない。俺の、愛情なんて枠では収まりきらない気持ちを。炉泉を誰の視界にも入れたくない、閉じ込めておきたいなんていう欲望を。
『双子』という立場を利用して、いつか炉泉を俺だけのモノにするんだ。
どこまでも一緒に堕ちてくれるって言ったんだ。
俺たちは死ぬまで、いや、死んでもずーっと一緒だよな？『双子』なんだから。
クソ兄貴にも、他のモブ共にも、渡してなんてやるもんか。
―――――――――――
ねたぎれんこん。活力0です。
冴ちゃん誕生日おめでとう。(遅い)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 590人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バナナプリン - どチャクソ好きです🍌冴ちゃんとの絡みも楽しみにしてます！！！✨ (1月9日 0時) (
レス) @page36 id: 2d27e83292 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - ブルーロック編楽しみです！！！頑張ってください！！！ (12月11日 2時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
Cherry(プロフ) - 快晴さん» いつもコメントして下さってありがとうございます！励みになってます😃更新頑張ります💪 (10月11日 23時) (レス) id: 0ce5a8fce5 (このIDを非表示/違反報告)
Cherry(プロフ) - センバヅルさん» ありがとうございます🙇読んでいただけて嬉しいです！応援有難うございます！更新活力になってます😊 (10月11日 23時) (レス) id: 0ce5a8fce5 (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル - 最近見つけて一気読みしました！めちゃくちゃ面白いです！！応援してます😊 (10月9日 16時) (レス) @page15 id: e516fa0de5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Cherry | 作成日時：2023年8月5日 22時
