・ ページ13
――――――――――
「兄ちゃん!!!!」
兄ちゃんだと確認できた瞬間、俺は走って抱きつきに行った。
「……炉泉」
久しぶりに聞く兄ちゃんの声に涙が溢れそうになった。
「兄ちゃん、おかえ、り……」
兄ちゃんから少し離れて、兄ちゃんの顔がしっかりと見えた。
俺は言葉が出てこなかった。
やつれた、隈が濃く、疲れきった顔。
何が兄ちゃんをこうさせたんだ
「………炉泉。世界は格が違ったよ」
「……え?」
「俺は、夢を描きかえた」
「俺は世界一のミッドフィルダーになる」
そう、覚悟を決めたように言った兄ちゃん。
「………なんでだよ、」
「………」
「なんで、なんで約束守ってくれなかったんだよ……」
「無理しないって、連絡するって、約束しただろ、!」
そう言うと、兄ちゃんは少しびっくりしたような顔をした
「お前は、俺を否定しないのか……?」
「はぁ、?兄ちゃんがそうするって決めたなら、俺は応援する。兄ちゃんの人生だし、否定しねぇよ。でも!1人で無理したのは許さねぇ」
「………そうか」
なんで兄ちゃんはここまで抱え込むんだろう。
今だって、何も相談しようとしてくれない、そんなに頼りないかよ……
「とりあえず話聞かせて!話したくないは無し!」
「今日家帰ってくる?」
「いや俺は、家には帰れない。ホテル取ってある」
母上も父上も、もちろん凛も、めちゃくちゃ兄ちゃんが来るのを楽しみにしていたのに。
でもそれは言えなかった。家に帰れないと言った時、とても苦しそうな顔をしていたから。
「……俺もホテル行く」
そう無理を言って、ホテルに行って話を聞いた。
まず、スペインに行ってあった事。そして、帰ってきて凛と喧嘩をした事。
どれも、想像できないくらい辛い話だった。
「ヒグッ、兄ちゃんっ、今度からは絶対連絡してよっ」
「なんでお前が泣くんだよ……」
何故か兄ちゃんじゃなく俺が号泣。
でも兄ちゃんは少し笑っていた。良かった。
俺は少しでも兄ちゃんの役に立てただろうか。
「母さんが心配するだろ、家まで送る」
「………明日も来るから!次はお茶もってくる」
「はいはい、分かったよ……」
そんな事言いながら最初よりも表情が柔らかくなっていた、気がする。
――――――――――
ナイトスノウ後の話です
ここから始まる依存……
590人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
バナナプリン - どチャクソ好きです🍌冴ちゃんとの絡みも楽しみにしてます!!!✨ (1月9日 0時) (レス) @page36 id: 2d27e83292 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - ブルーロック編楽しみです!!!頑張ってください!!! (12月11日 2時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
Cherry(プロフ) - 快晴さん» いつもコメントして下さってありがとうございます!励みになってます😃更新頑張ります💪 (10月11日 23時) (レス) id: 0ce5a8fce5 (このIDを非表示/違反報告)
Cherry(プロフ) - センバヅルさん» ありがとうございます🙇読んでいただけて嬉しいです!応援有難うございます!更新活力になってます😊 (10月11日 23時) (レス) id: 0ce5a8fce5 (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル - 最近見つけて一気読みしました!めちゃくちゃ面白いです!!応援してます😊 (10月9日 16時) (レス) @page15 id: e516fa0de5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Cherry | 作成日時:2023年8月5日 22時