大丈夫、キミが好きだよ。#2【orange】 (ページ22)

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カラスの鳴き声が響く

リュカちゃんは隣でつまらなさそうにどこかを見ていて

何を考えているのか

「あの～…リュカちゃんが何を言っているのか私には…」

『私見てましたよ。金髪の男の人とカフェから出てきて制服のまま車に乗り込んだ所』

うわ、めちゃくちゃ嫌なところを見られた

見られてはいけない子に、見られたらいけない部分

『あの人のこと隆平先輩は知ってるんですか』

なんかもうこの子怖い

私のことを嫌いなだけなのか
隆平のことを好きすぎるが故なのか

どっちだとしても

「知らない」

『ほら、隆平先輩に言えない相手ってことですもんね』

「でも浮気とかじゃないよ。まずあの人と付き合ってるわけでもないし。てゆーか隆平とも付き合ってないし」

『はぁ…ダル。』

鞄を持って立ち上がるリュカちゃん

『私に言い訳して何の得があるんですか？では、さよなら』

そう言い残して足早に校門を出て行った

脳が理解に追い付いていないのか
理解をしようとしていないのか

リュカちゃんが何を言ったのか
私が何を言ったのか

何もわからない