Sunrise 123 ページ30
「あ！！」
時間！！
時計はもう10時半を指してる。遅くなるとは言っておいたけど。
「あーごめん。横ちょ、また寄らしてもらうな」
「あっそ？いつでも来てな」
「おん、ありがと。
さてと。A、帰ろか」
「あ、はい……」
帰りたくない、と言ったら軽率な女だと思われるかな。
握られたままの手に、きゅっと力を入れてみる。
頭をなでなでされて、やっぱりお金は出させてもらえなくて。
寒いのに、全然寒くない。
手を繋いで、駅まで歩く。
何を話せばいいのかな。
ちらっと視線を上げれば、安田さんが「ん？」て首を傾げた。
胸がいっぱいで、ことばにならない。
ただ、握った手があったかくて、幸せで満たされていた。
……けど。
「電車の中では、恥ずかしい、です……」
「そか」
だって、やっぱり公衆の面前でイチャイチャするのは違うと思うし。
ドアの横に立って、離れていた手をまた繋ごうとしてくれたんだけど。
眉を下げてにっと歯をみせると、するりと解ける。
それが、張り裂けそうなほど寂しくて、自分から言ったくせに、小指を捕まえた。
「今だけ」
「おん」
２人の隙間に、繋いだ手を押し隠した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 463人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花蜂(プロフ) - gooooooomaaaaaaさん» ありがとうございました(^ ^)なかなか、時間がたってしまって妄想が薄れているので・・・(-_-;)また何か書いたときはよろしくお願いします！ (2018年3月24日 6時) (
レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
gooooooomaaaaaa(プロフ) - 続きがっ続きが読みたいですあああっ完結お疲れ様です！花蜂 さんの文は風景が頭の中 で自然と浮かんでくるのでほんと に大好きです ずっと読んでいたい応援していますこれからもお世話になります！ (2018年3月24日 2時) (レス) id: 0997589f8f (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - ふわりさん» ありがとう！更新のないお昼は楽だがつまんない！（笑）もうちょいお時間くださいませ！ (2018年2月7日 12時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - 完結お疲れ様でした。毎日楽しませていただきました。ありがとうございました。アチラも気になってます。なんとか救済を！！！待ってる！！！ (2018年2月6日 23時) (レス) id: ba308280a7 (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - ぶるーさん» ありがとうございました！ですよね、ごめんなさい(^_^;)いつもコメント嬉しかったです。 (2018年2月6日 19時) (レス) id: f10a3ced08 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花蜂
| 作成日時：2018年1月15日 12時
