63歩 ページ17
家の前までゆっくり歩いたら、だいぶ遅くなってしまった。
夜風はちっとも涼しくなかったから、酔った体は少し汗ばむくらい火照ってる。
「せんぱ・・・じゃなかった、あの、今までありがとうございました」
90度になるくらいまで、深々と頭をさげる。
「おお?ん、ハイ」
自転車を受けとって名残惜しい気持ちを必死でこらえて背を向けた。
「また連絡するな」
え?
今なんて・・・
「今度はAちゃんのオススメの店でええで。美味しいとこ知ってそうやもんな」
「いやいやいや!また、次があるの?」
「ぇえ?」
なんでそっちがビックリしてるの!
「え、あかんかった?忙しいねや?」
「そうじゃなくて!」
ああ、と呟いてほっぺたをポリポリ引っ搔いてる。
「健太郎には、オレからちゃんと言うとくから」
「は?オレから?
オレから何を言うつもりなの?」
怪訝そうに眉をひそめて鼻を鳴らされた。
「何て、今Aちゃんオレに言うたやん」
あ、また赤くなった。
「好きだって?」
「んん、ま、そうやろ。ちゃんとハナシしとくから。
よし、帰る!じゃあな!」
勝手に話終わらせないでよ!
くるりと振り返って、大通りの方へ足早に去っていく背中を見つめるあたしは、とんでもなく間抜けな顔をしてるに違いない。
「どーいうこと・・・?」
ひとすじの光が見え隠れする。
でも、それには気づかないフリをした。
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花蜂(プロフ) - かさねさん» ありがとう!別室は・・・一応準備中ですが、カスカスなのであまり期待しないでください(^^;) (2016年10月21日 17時) (レス) id: f99a1d7ef9 (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - なづきさん» ありがとうございます。横山さんもミスチル好きですよね〜喜んでいただけて嬉しいです!\(^o^)/ (2016年10月21日 17時) (レス) id: f99a1d7ef9 (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - りこさん» 私も更新がお昼の日課でした(笑)また読み直していただけるなんて・・・作者冥利に尽きます!ありがとうございます!!(*´ω`*) (2016年10月21日 17時) (レス) id: f99a1d7ef9 (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - まろりー。さん» ありがとう!次回作はアタマからやり直しなので、待たずに待っててください(笑) (2016年10月21日 17時) (レス) id: f99a1d7ef9 (このIDを非表示/違反報告)
花蜂(プロフ) - げぼりんさん» ありがとう!キュンキュンできた?(笑)別室は・・・本編ほどサクサク進まない(ー ー;) (2016年10月21日 17時) (レス) id: f99a1d7ef9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蜂 | 作成日時:2016年9月12日 12時