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hometown 71 ページ22
とん、とタップして無造作に転がしたケータイ。
「ちゅーわけで、おれが車だすから。時間とかまたあとで連絡するわ」
「・・・なんか、あるんですか?」
「なんかて、なに?」
自分の声が低くなってる自覚はある。
「さっきからなんか引っかかる言い方してますよ?
何なん、急に自分も行くとか言うて」
視線が絡む。
つり目の安田さんにキッと睨まれると結構迫力やねんけど、オレかて意味わからんくてイライラしてる。
さっきまで浮かれてた気分は冷水を浴びせられたみたいにさーっと引いて、代わりに焦り混じりの不安で心が落ち着かない。
口を引き結んだまましばらく睨み合って、そしたら
「お待たせしましたぁ」
空気を読まへんお兄ちゃんがジョッキを2つ持って間に入った。
「なんもないて。
オマエとAさんを二人きりにさせたないだけやん」
ふっと目元を緩めた安田さんはいつものふんわり顔に戻っとって、それ以上は何も聞き出せんかった。
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作者名:花蜂 | 作成日時:2015年10月27日 12時