ともくんの

rd× となりで3 ページ40

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「浮気？」

「えっ」

「全然最近甘えてこうへんやん。
　全部俺からやしさ、」

「…ごめん、言いにくくて、」

「なんで？俺なんかした？
　神ちゃんにもっと甘えてほしい。なんでも言うてよ。」

「…うん、」

最近こんな話ばっかり。
前は、とか、もっとこうして、とか。

でもしたら、言うたら、頼んだら、
…全て俺のわがままになってしまう。

「神ちゃん？」

「…」

「神ちゃんってば、」

「っ、なに、ごめん。」

手を握られたことに驚いてしまって咄嗟に手を引っ込めた。
顔を顰めたシゲは、少し強い口調で俺を呼んだ。
…本当に俺に甘えてほしいなんか思ってるんかな。

淳太に俺が言うたから泊まってるって言うたのは
もしかして淳太への言い訳？

濱ちゃんに聞かれても、わからん、俺が勝手に、って
手を繋いだても直ぐに外したり、
横に座ったら距離を取るのは見られたくないの？

俺との予定を無かったことにして
照史と飲みに行くのは、隠しておきたいから？

流星やのんちゃんがラブラブしてるのを見て、
あんなん恥ずかしくてしたくないって言うのは
俺に寄ってきて欲しくないからやんな。

「…俺のこと、嫌い？、よな。
　隠したいよな。俺のことなんか。」

「え？」

「もう会うの辞めよ？
　…別に別れてもいいんやで？
　シゲも優しくせんでええし、俺より大事なことあるやろ？」

「なんやねん、その言い方！」

「…俺の、台詞やん、」

何か言うてたかもしれへん。
でもこれ以上居たくなくて、外へ飛び出した。
シゲは俺なんか追いかけてこうへんやろう。
別にいい。もう別れる。
どうせまた俺のわがままになるんやから。



















「神ちゃん、別れたん？」

「え？」

楽屋で流星に声をかけられた。
別れた、んかな、。
あれから連絡ら来たけど全部無視して逃げた。
俺の気持ちなんかわからんやろ？

「なんかシゲがまたわがまま言うてるって」

「…そっか、わがまま、か」

「どしたん？望が心配してたで」

「んーん。大丈夫。」

「大丈夫じゃないやろ？」

「…わがままになるから、いい」

俺の気持ちをそう思われるくらいなら、言わない方がまし。
わかってほしいなんか思ってない。
でもシゲと同じ思いやと思ってた。
俺が会いたい時にわかってくれると思ってた。
水族館やって、ドライブやって、ご飯食べたりするんやって
泊まりもキスも一緒に寝るのも、全部、俺のわがまま。












「…もう、別れたい」

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