rd× 入れ代わり8 ページ41
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「シゲ」
「…、なんや。」
「神ちゃん、泣き止んだで」
「そっか…。良かったな」
「おん」
あのあとずっと泣いた神ちゃんのそばにいてくれたらしい。
俺のせいで泣かしたのに、いつもそうやって居てくれたんやろか?
熱いコーヒーを啜りながら
当たり前のように俺の隣に腰掛けた。
「神ちゃん、シゲが好きやってんな」
「…そうらしいな」
「知ってたん?」
「知らんよ、…知らんかったから、流星とのこと応援した。」
「あぁ、」
「…まあええねんけど、もう」
「ん」
「ええなあ、…くそっ、」
「ん、」
「俺かって、神ちゃんがええっ…っ、
神ちゃんと飯食って、風呂入って一緒に寝たいわっ…!
そばにおんのは俺だけでええのにっ…、
俺のせいなんわかってんねんっ、くそっ…!」
「神ちゃんは俺の」
「わかってるって!!お似合いやからな!!
イケメンの方が神ちゃんも好きやからな。
あああ!くそ!幸せにせえよ!じゃないと許さんからな!!」
「傷つけたお前に言われたかない」
「んんんっ!!せやけどさ!!ムカつくねん!」
「神ちゃんが?」
「お前が!!」
ずっと鳴ってる携帯。
もう収録が始まる。
戻らなあかんけど、こんな気持ちのまま戻りたくない。
これから可愛い顔も、甘えられるのも、
寝顔が見られるのも一緒に飯食えるのも、
全部全部、流星だけのものになる。
「最後に神ちゃんと話したい。流星、いい?」
「さあ、神ちゃんがええなら、」
「神ちゃん、話せる?」
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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時