rd× 入れ代わり5 ページ38
「な、なんや！びっくりしたああ！笑」
ほんまに、びっくりした。
告られてんのかと思った。
大好きな神ちゃんからそんな、
「で、でもさ！男からどうかとか関係ないやん？」
「ふふ、まあせやな。でも俺らがたまたま恵まれてただけで、
世の中には嫌って人もおるし、壁もあるやん？」
「せやけど…」
「シゲはのんちゃんと乗り越えるって決めたんやろ？
ええことやん。」
ちゃうねん。神ちゃん。ほんまに。ちゃうねん。
全部、神ちゃんの幸せを願ってやねん。
でも俺まだ黙ってなあかんよな。
「ちゃうねん神ちゃん、あんな、」
「「「神ちゃぁ〜ん！！」」」
「んな、シゲ」
「ん？」
「俺らってもう付き合うフリせんでいい？」
「へ？あぁ、おん…」
「でもさあ、みんなになんて言うつもりなん？」
「んー…うん、」
「今言おや！！！」
「へっ、ちょっ、」
「なあなあ！！俺らさあ！付き合ってないで！！！！」
小瀧の大声にみんなの視線が集まる。
もちろん隣の神ちゃんも目を丸くして驚いている。
どうしよう、なんて言おう。
「実は、どっきり仕掛けようと思って…、」
へへ、って舌を出すとみんなから笑いがどっと出た。
なんやねーん！ってみんながはがは笑ってるなか、
小瀧が調子に乗ったんか、でかい声で、
「いやさ！それが神ちゃんのためやねんて！」
「な、んで、」
なんやなんや？ってみんなが小瀧に集まって、
頭を寄せ合って話している。
俺は神ちゃんのことが気になって目が離せない。
「…俺のこと、もしかして、」
「え、あぁ、ごめん…。
なんか、どうしても上手くいかんもんやな」
ははって、乾いた笑いが溢れる。
ちゃんと言いたかったな。
伝えられるなら、言葉で好きって伝えたかった。
今からでも遅くないかな？
なあ、俺、ほんまに好きなんやで。
「…なあ、神ちゃん、俺」
「俺のこと、嫌やってんな。」
「え？」
「俺が、シゲのこと好きなんが嫌やから、そうやって…」
「待ってや、神ちゃん、そんなんちゃうって、」
「だから流星に押し付けて…、それでも足りひんかったから？
だから、だから、のんちゃんと恋人のフリしたん、？」
「神ちゃん待ってって。誤解や、
ってか、俺のこと好きって、…なあ、それ期待してもいい？」
「…期待？何それ。
俺のこと散々傷つけたくせに？」
「ごめん…でも俺神ちゃんが好きやねん」
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作者名：suta. | 作成日時：2023年6月30日 22時
