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rd× 入れ代わり4 ページ37

ともくんの5

の続編です。

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「神ちゃん!あの、隣…」

「あぁ!のんちゃんね!おっけい!代わるね!」

「いや、神ちゃんがいい」

流星と別れた今、神ちゃんはフリーやろ?
俺だって、隣に座りたかったんやから。
もっと話したかったし、打ち上げくらい、ええやろ?

「ふふ、照れ屋さんやなあ」

「…ちがくて、」

「ん?」

「神ちゃんのさ、好きな人って、どんな人?」

一瞬。ほんの一瞬だけ、神ちゃんは眉間に皺を寄せた。
わからんくらい。でも泣きそうな顔をしてたことだけわかる。

ごめん、そう謝ろうとした時

「かっこええ人よ」

3杯目のハイボールを片手に神ちゃんは微笑んだ。
酔って赤くなった目と、頬をこっちに向けてえくぼをみせた。

「え?あぁ、そうなん、男?」

「…うん。でも諦めないとあかんねん。」

あかんのに。俺だって諦め悪い男や。
神ちゃんみたいに腹括られへん。
でも2年も2人に嘘吐かせてしまったから。
せめて、せめて、神ちゃんと好きな人を応援したい。

「なんでなん?そいつのどこが好きなん?」

「…ふふ、全部。全部好きやの。
 優しいとこも、わがままなとこも、男らしいとこも、
 やのにすぐに泣いてまうとこも。全部好きやねん。」

「…なんで付き合わへんの?」

「俺のことなんか好きやないから。その人」

「わからんやん!告ってみたら?」

レモン酎ハイぐっと煽ってジョッキを置いた。
神ちゃんが他の奴に告るなんて嫌やけどな。

「わかるの。相手おるから。
 すっごい可愛くて、優しくて、ほんまにお似合いやの。」

「神ちゃんだって、可愛いやん。優しいし…
 お似合いかもしれへんで?」

「スタイルも良いし、まあ俺じゃ敵わんねよなあ…。ふふ、」

「だから、負けてないって!絶対!
 神ちゃん、可愛ええし、優しい、それから、えっと、」

「シゲも、出てえへんやん笑」

はははって、笑ってまた、ハイボールに口を付けた。
あぁ、かわええなあ。

でも心ん中では他の人がおって、
その人に苦しめられて、俺なら幸せにするのに。

ずっとその顔させてあげるのに。

お揃いのえくぼ、ずっと見たいのに。

「あるよ!たくさん!!」

「ありがと、」

「だから自身持って!」

「シゲことやで、俺が好きなんは。」

「えっ…」

「ふふ、男に告られたらそんなもんよ」

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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時

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