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rd× ページ34

今日は甘えたいもん。
シゲにぎゅってしたい!

やのに!!

「淳太ぁー!!!」

「おい!流星!!」

「うわあああああああああ!!」

みんなと遊んでばっかで全然俺のとこきてくれへん!!
もともと俺らはそんなに絡まへんから、寂しくって仕方ない!

「…シゲ」

いつも通り騒がしい楽屋で、ほんのちょっとやで?
小さい声を出して呼んだだけやけやのに、

「どしたん!神ちゃん!!」

俺より遠いとこにおったくせに、ピタッと止まって
すんごい勢いで俺の元へ飛んできた。

「えっ?」

「モンチ、なんか言うた?」

シゲがでかい声出して飛んできたから、
みんながきょとんってこっちみてる。

「うん。神ちゃん、俺んこと呼んだ!」

「…聞こえたん、?」

みんなを止めた罪悪感と、シゲが来てくれた嬉しさで
うまく言葉が出なくなってしまった。

「当たり前やん!な、な、どしたん??」

止められたんがむしろ嬉しかったんか、
俺に擦り寄って来た目が、キラキラしてる。

「今日な、」

「うん、」

「ちょっと、あまえたい、です…」

「えっ!」

「だめ?」

「だめじゃないよ!おいで!いや、行くわ!!」

「えっ」

ソファに腰掛けた俺に飛びついてぎゅうぎゅうと締め付けた。
ひゅーってみんなに冷やかされて恥ずかしいのもあるけど、
シゲの肩を持って慌てて離した。

「嫌?ごめんなあ、」

だって嬉しかったんやもん、なんて小声で呟いて
ぶすって頬を膨らませた。

ちがうねん。シゲ。

「今日は俺がひっつきたいの、」

「えっ」

シゲの膝の間に無理やり座って腕を俺の前にした。
みんなに見られんのが恥ずかしくってシゲの方を見たら
顔を真っ赤にして、大きな目をぱちぱちしてた。

「シゲ…、ごめん、」

慌てて立とうとしたらぎゅってお腹が締まって、
座り直したらシゲの膝の上に乗ってしまった。

「可愛い!可愛い!こっち向きがいい!」

座り直すように促されて、俺はシゲの方を向いた。
シゲよりちょっと目線が上にいって、いつもと違う。
こっちの方がシゲに抱きつきやすいや。

「…今日はあまえんぼの日です」

「うん。ずーっと甘えん坊でもええんよ?」

「…いいの?」

「当たり前や!神ちゃん」

「くふふ、嬉しい。ね、ぎゅーっ、」

「ぎゅー!!!」

「今日、さみしかった、かも。
 淳太とか、流星の方がいいのはわかってるけど、
 たまにはかまってほしい、です。」

シゲの目がキョロキョロしたと同時にガバって
俺の体が離された。

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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時

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