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「流星!!あかん!!」

「えぇ…これも?」

「だめ!俺と行くの!」

「はぁ…じゃあ、一緒に行こ」

「ん!手!」

今日の神ちゃん疲れるわ…。
どこに行くにも離れへんし、何かと触ってくるし、
朝からお揃いじゃないと嫌やって喚くし、
俺、今日下着も靴下も靴も全部お揃いよ?

なんならつけてるピアスもお揃い。

案の定楽屋でみんなに笑われて、それでもお揃いの帽子を被った神ちゃんは嬉しそうに俺に笑った。

最初は可愛いなんて思ってたけど、
普段付かず離れずやし、みんなにわかるような
見せ方なんか神ちゃん嫌いなはずやのにさ。
わがままなんか言わへんから、不思議や。

「今日は流星、俺んちね、」

「えっ、まじで?」

「いやなん?」

「いやっ…じゃないけど…」

くそう、別の家に帰ればこのわがまま星人から
離れられると思ったのに…。

「なあ、みんなで飲みにいこや」

そう声をかけると神ちゃんは驚いた顔するし、
みんなはみんなで、眉寄せて、なんで?は?とか言うし、

「神ちゃん、1人で相手すんのしんどい」

そう正直に打ちあければ、そっと離された腕。
みんなのしかめっつらと、慌てた顔を見て、
言いすぎたかなって横を見れば、
下唇を出して、大きな目に涙を溜めた恋人。

ぐずぐずと鼻を鳴らして、涙を拭くと

お揃いの帽子を外して、

お揃いのサングラスをTシャツから取って、

お揃いのピアスを取ったら、

お揃いの帽子に全部入れて、

お揃いのバッグをあけて、

中にしまい込んだ。

もちろん、ペアリングも外して。

「え?なんなん?神ちゃんがしてって言うたんちゃん。」

「…ごめんね、」

「ちょ、なんなん?怖いねんけど、泣かんとってや。」

「…ん、ごめん。俺、トイレ行ってくる。」

「うん、なんかごめんな」

「んーん。俺も、わがまま言うてごめんなさい、」




バタン…




「はぁ〜、疲れた、朝から引っ付かれたらさすがになあ、」

やっと解放されたから腕伸ばして、ソファに横になる。
ずっと掴まれてたから、しんどいわ。

「最低」

「ほんまやな、くずや」

「天然とかじゃなくない?神ちゃんかわいそう」

「モンチ泣いてたよな、シゲ行ったって?」

「うーん、アホな俺でもあかん気がする」

口々に散々言うてるけど、朝から大変やってんで?
抱っこしろだの、キスせな起きひんだの、

「え?なんで?」

何も知らんみんなにイライラしてつい当たってしまった。

「はぁ…阿保」

そう呟いたシゲは楽屋を出て行った。

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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時

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