rd× ページ27
〜🎵
なに？こんな時間に。
あぁ、シゲか。えっ、シゲ！？
「もしもし」
『神ちゃん、ごめんな。どっか痛くない？』
「うん、大丈夫やで」
『ならよかった、そんなけやねん。』
「そっか、」
『家着いた？』
「うん、ありがと。シゲは？」
『大丈夫、ありがとう』
「ふふ、よかった、じゃあ〜、おやすみ？」
『うん、おやすみ』
何これ。付き合ってた頃みたい。
懐かしい…。いっつもドキドキしてシゲの電話待ったっけ。
ふふ、俺からかけたこと、そういや少ないなあ…。
あ、このパジャマ懐かしい〜！
2人で買いに行って、シゲのどの柄にするかで揉めたんよな。
俺がどうせ着るのに文句言うて来てさっ、笑
…へへ、でもシゲが選んでくれた柄にしたんよなあ。
明後日シゲはオフかあ…
俺も雑誌の仕事だけやし、飯でも誘おっと。
あ、でも、誰かについて来てもらわないと…。
ってか、シゲその日休まれへんかったら、
ずっと休みないかもしれへん。
…たまには休ませてあげないと。
「「今日はみんなありがと、
のんちゃんたちも家着いたかな？大丈夫やった？笑
またご飯行こう！」」
っと、送信！
…シゲから、返事ほしいなあ。
なんていえば返事くれるかな。きっかけが欲しい。
グループを動かすくらいの出来事はないし。
『神ちゃん会いたいな』
『仕事終わったよ』
『神ちゃんに触れたいなあ』
『昨日は楽しかった』
『声聞きたいな』
『次の休みは？』
『おかえりってええな！』
『今日めっちゃええ匂いした！』
『見て!今日の小瀧！』
『神ちゃんも会いたい？』
『これ美味しかったあ』
シゲのトークを見返すと、画面のはずやのに
シゲの声が聞こえて、めっちゃうるさい。
でも、こんなにも俺を必要としてくれたのに、
なんで俺はシゲに返されへんかったんやろう…。
今日だってシゲが俺に電話をくれた。
…なんでくれたんやろう。
「シゲ」
「なあに」
「…？」
後ろを振り返るといないはずのシゲがおる。
俺、会いたくて、変なのが見えてんのかな？
「シゲ？どしたん？」
「鍵、閉めなあかんで」
「あ、」
「…ほんま、もう、心配した」
「あぁ、大丈夫やでっ、痛ないし、ほら、」
「…神ちゃんは、俺に会いたくないの？」
「えっ」
ガバって、後ろから抱きしめられてシゲの匂いでいっぱいになる。
少し後ろを向くと、困った顔で俺を除いている。
「会いたくない？」
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作者名：suta. | 作成日時：2023年6月30日 22時
