rd× ページ15
「お、おはよっ、あの、」
「…勝手に入ってくんな」
「ごめっ…ん、あの、ここでいいから、話させてっ、」
「俺は話すことなんかない。玄関におられても邪魔やから、」
「お願いっ…、聞いてっ、」
「はぁ…、」
「俺、嫌じゃなかってんっ、ほんまに嬉しくて、幸せやねんっ
…別れたくなかった、シゲに結婚なんかして欲しくないっ…」
「でも、別れないとって思うんやろ？」
「だって、シゲは結婚しないと」
「結婚するから、それでいいやろ？」
「…うん、」
「それで神ちゃんが幸せなら、いいよ、」
「…シゲ、」
「俺もう、あんな悲しそうな目で俺に話すとこみたないねん」
「別に悲しくなんかっ、」
「…それはそれでええよ、わかった」
「…」
「話したいこと話せた？」
「…う、ん、」
「ん、代わりと言っちゃなんやけど約束して」
「んっ、うん、なに」
「もう、俺の前で嘘つかんといてな。
神ちゃんの言う通り、ちゃんと結婚するから、
苦しそうな顔せんといて、いつもの笑顔に戻ってな」
「…っ、く、っふ、ぅっ、…ぅっ、」
「俺が好きな気持ちがなくなるまで話しかけへんから、
仕事だけはちゃんとするから、な、」
「…わかっ、た、っ、でも、さいごっ、最後にお願いっ、」
「ん？」
「なまえっ、よんで…っ、ぎゅ、して、」
「…、」
「だ、いきっ、おねがぃっ…、」
「…とも、おいで」
「っく、ぅっ、ふっ…」
「…いいコやから、酷いこと言うてごめんな。
泣かんでええ、もう大丈夫やから、」
「んーんっ、俺もごめんっ、…あんな酷いことっ、」
「ええん。でも、」
「でも、？」
「…なにもない」
「なにっ…教えてっ…、」
「…なんもないねん。」
「俺のせいでっ、言えへん、…？ なあ、シゲっ…！」
「…なに？なんもないって、もういい？離れてや」
「いやっ…、シゲっ、いややっ、」
「…シゲー？どしたーん？」
「っ、のん、ちゃん？おんの…？
泊まった…んや、そっか、遅かったもんな…っ、
でっでも、ベッド別々やんなっ、」
「そんなん関係ないやろ？」
「なんでっ、そんなん浮気やんっ、！
シゲ、俺っ…、そっか、ごめん、…別れたもんな、」
「…浮気な、」
「…ごめん、」
「いや、ええよ、」
「…ありがと、じゃあ、俺帰るね、」
「ん、じゃあ」
「神ちゃんっ、待って！」
「のんちゃん、？」
「シゲのアホ！まだ好きなんやろ！今しかないで！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：suta. | 作成日時：2023年6月30日 22時
