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rd× ページ13

「…っ、だって、別れないとっ」

「…うん、別れないと、我慢が増えるもんな。

 ごめんな、ずっと我慢させて。 邪魔してごめん。」

「俺こそ、ごめんなさいっ…」

「んーん、告白も俺からやし、
 鍵渡したのも、同棲誘ったのも、夜んことも、
 わかってたから、謝らんといて?」

「…そんなことないっ、俺嬉しかったっ!
 俺、そんなん欲しくても言われへんから、頼りっぱなしで」

「いいって、情けななるやん。惨めや、笑」

「違うっ…ちゃうのっ…しげっ、おねがいっ…」

「泣かんとって、神ちゃん、俺はええから」

「おねがいっ、聞いて欲しいっ…シゲ聞いてっ…!」

「んんっ…神ちゃん、?泣いてる…?」

「おん、泣いてる。俺が怒ったから、
 流星あとは頼んでええか?」

「ん…ええけど、大丈夫?神ちゃん、こっちき、?」

「ちゃうもんっ…、しげっ、なんで聞いてくれへんのっ…、
 おねがいやからきいてよっ…っ、しげっ、」

「うるさいなあ、泣くなよ。めんどくさい。
 こいつおったら俺寝られへんわ、はぁ…、もう帰るわ」

「嫌っ、!…しげいややっ!!帰らんといてっ!
 俺の話聞いてっ、謝るからっ、もう泣かへんからっ!!」

「神ちゃん?どしたん?」

「…んんっ、うるさぃ…、神ちゃん?どしたん?」

「んじゃなー、」

「嫌!シゲ!!嫌やっ!!
 待って!おいてかんといて!嫌っ!嫌やっ!!!」

「ちょっと、」

「離せよ、」

「いや!嫌やっ!!シゲ、俺、好きやねんっ…、
 鍵も嬉しかったっ…!同棲もっ、幸せやったのっ、」

「だからええって、」

「女の人と歩いてたから!!!」

「えっ…」

「浮気?」

「…」

「女優さんとはなしてるん、見て、あかんって、
 となりに立っていいのは俺じゃないって気づいてっ…、
 でも、離れたくなかったから…、
 俺、シゲに甘えてたから、なんも言えんくて、
 嫌われないとっ、て、必死で…っ、」

「いいって、無理せんで、」

「無理なんかじゃっ」

「いいから、もうわかってるから、」

「だからっ、だから…っ、ほんまは、別れたくないっ…!」

「…神ちゃん?どしたん、なあ、」

「流星、そっとしてあげよ、な?」

「でも神ちゃん泣いてんのに、無視してんのに?」

「シゲっ、お願い…こっち見てよっ…、」

「…」

「なあ、シゲ酷くない?
 向き合いもせんと、泣かせて、置いていくって」

「流星っ、黙ってっ、」

「そやな、ごめん、」

「ちがっ、シゲっ!」

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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時

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