rd× ページ12
「…シゲ、どしたん?」
「んーん、神ちゃんと並びたかっただけ。あかん?」
「そんなことないよ、珍しいな」
「そう?俺はずっとそばにいたかったで」
「…そ、」
「寂しかった」
「…そ、そっか、」
「神ちゃんの顔観れるから仕事頑張れる」
「…またまたそんなこと、言わんでも、」
「んーん、それだけ幸せやったってだけ。」
「…」
「でも俺神ちゃんの幸せの方が大事やから。」
「…」
「神ちゃんは俺とおらんほうが幸せやねんもんな。
ごめんな、今まで気づかんと」
「…」
「今日で最後にするつもりやってん。
ちゃんと伝えて終わりたいって。
別れなあかんって思ってたけど、どうしても好きやったん。
だから嘘でもそんなこと言いたくなかった。
別れたいわけやなかったし、
神ちゃんのせいにしたくなかったから。」
「ど、どしたん、急に、」
「ちゃんと話したかっただけ」
「…話したって、無駄やで、」
「でも、神ちゃんの顔が見れるから」
「見たってええことないよ、」
「あるよ、好きな人の顔見たいやん、
神ちゃんやってそうやろ?」
「えっ?もしかして、夜っ、」
(シゲ、いっつも起きてたんかな、寝顔…)
「夜?流星の顔よう見てるもんな、」
「えっ…あ、流星は、好きなだけ、」
「そやなあ、好きや言うてたもんな、
それと一緒やで?俺も神ちゃんの顔見たいだけ、」
「…ぁあ、そう、…そうなんや、」
「今、めっちゃええ顔してるな、」
「…そう?」
「おん。でも流星、小瀧と引っ付いて嫌やろ?
俺、あいつベッド移したるから、隣で寝?」
「…大丈夫っ、俺、ソファでいいし、」
「あかんよ、ダブルやけど二つあんねんし、俺、帰るから」
「帰るんっ…?でも、もう遅いし、危ないよ、」
「一回は好きな人の幸せ壊してんから、
もうそんなことしたくないしな、小瀧も出す?」
「大丈夫やから、それこそ、俺が流星と寝たら、
シゲ、のんちゃんと寝れるで、そうしたらっ…?」
「言うてるやん、俺は神ちゃんが好きやって」
「…」
「神ちゃん、幸せになってな」
「シゲ、幸せやった…?俺なんかと居て、
戻りたいって…、思う?」
「…幸せやったよ、でも俺戻るつもりないねん、」
「それは、幸せやなかったからやろ?」
「…そやな、神ちゃんは苦しかったやろ?」
「…っ、」
「俺はさあ、神ちゃんとおれて幸せやけど、
別れたがってたのわかっててん。」
「…っ、だって、別れないとっ」
「…うん、」
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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時