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rd× ページ1

「神ちゃん、今日一緒に飯行こう」

「うん、」


「モンチ、今日泊まりに行っていい?淳太くんも」

「うん、」


「ここ教えてくれる?」

「うん、」


「神ちゃんの隣座っていい?」

「うん、」


「うわ、やば!神ちゃん手伝ってぇ、」

「うん、」


「神ちゃんはどっちがいい?」

「えっ…」


「何にしよっか、神ちゃんはどうする?」

「えっと…」


モンチは笑わないだけじゃなくて、何も話さなくなってしまった。
そらそうや。大好きやったシゲから見離された挙句、
あんな言い方されたんやから。

流星らがシゲとのヨリを戻させそうとしたらしい。
それであの場に呼んだらしいけど。

モンチはシゲと向き合うって言うたんや。
俺らの家におる間、幸せそうに笑って、
シゲのことが好きなんやって。
2人で話す内容も、伝えたいことも一緒に話して、
シゲとちゃんと話すんやって言うてたのに、

ちゃんとした恋人になりたいって、笑ってたのに。

シゲは恋人ができた。
今流行りの女優さん?らしいわ。
もともと俺らには言わんかったからあんまり知らんけど。

「ええんよ、俺は幸せやったんやもん、」

そう言ってモンチは綺麗な顔をして笑った。
泣いているのに、綺麗やった。

それ以来、モンチの笑顔は見れてない。

「俺らがシゲに言うのはあかんやろ、」

淳太くんに言われて俺らは何もできんまま過ごすしかない。
シゲの気持ちがない今、モンチは何も嬉しくないやろうから。

「神ちゃん」

淳太くんの隣でソファにもたれている神ちゃんは
三角座りしたまま、顔を上げた。

「明日、平気?」

「うん」

「大丈夫?」

「うん」

「迎え行こか?」

「ううん、」

「代わる?」

「ううん、」

「嫌じゃないん?」

「うん」

「明日、2人でロケやろ?」

「うん、」

「大丈夫なん?」

「うん、」

「シゲやで?」

「うん、大丈夫。もう平気。仕事やし、ありがと、」













「おはよ」

「はよ」

「俺、先にメイク行くね」

「おん、」









「お疲れ様」

「お疲れ様」

「もう、帰んの?」

「うん、」

「今日は流星?小瀧?」

「内緒」

「へえ、新しい奴?」

「…俺、シゲの邪魔する気ないよ?心配しないで、」

「邪魔?されてたまるか、」

「しいひんよ、シゲが幸せになって欲しいから、」

「は?」

「シゲ、ごめんね、俺ちゃんと向き合われへんくて」

「…」

「言うこと聞けば、シゲが恋人でいてくれると思ってた。

 へへ、ごめんね、今まで、」

rd×→



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作者名:suta. | 作成日時:2023年6月30日 22時

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